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解体して新館を建設へ…能登半島地震で被災した老舗旅館・加賀屋 社長が描く“和倉温泉復興”に向けた道筋
和倉温泉を代表する老舗旅館・加賀屋。こちらにある現在の建物を解体し新たな場所に新館を建設します。営業開始は再来年度末、渡辺社長に狙いを聞きました。
去年の能登半島地震以来、休業が続いている和倉温泉の旅館・加賀屋。建物には大きく亀裂が入り地下部分に海水が入り込んでいます。そのため加賀屋は修繕を諦め建物を解体して新館を建設することを決めました。そのイメージは…。
加賀屋・渡辺崇嗣社長:
お部屋のほうは全てオーシャンビューで、お部屋の中に半露天風呂をつけてプライベート感のある部屋食をお楽しみいただけるようなしつらえで考えているところであります。
現在の客室で最もグレードが高い「浜離宮」や15階より上にある特選階といった高級路線をイメージします。設計を手がけるのは建築家の隈研吾さん。客室数は現在の233室から約40室と厳選しゆっくりと流れる時間を館内で楽しんでもらいたいと話します。
新館が建てられるのは温泉街中心部にあるグループ旅館「松乃碧」を解体し、その跡地と周辺を含めた1万561平方メートルの場所です。
加賀屋・渡辺崇嗣社長:
これからの和倉温泉のにぎわい作りもそうですし、お泊りいただくお客様もこの和倉温泉のなかを歩いていただいたり回遊していただくにも場所的にもこの松乃碧のこの場所のほうが利便性がいいのではないかと。
ようやく発表された「加賀屋、営業再開」の見通し。周辺から歓迎の声があがります。
能登ミルクの堀川昇吾社長:
大変嬉しいニュースで、和倉温泉の復興というのは加賀屋さんが復興してはじめて成し得るものかなと。
おみやげ店だるまや小泉孝史さん:
早く決まって良かったと思いますね。それによって皆さん、商売のことを考えますので。私らもある程度投資したり、投資しなくて済むとか色んな計画を立てれますので。
和倉温泉観光協会の奥田一博会長:
こうやって一番大きいグループの加賀屋がこういったかたちで方向性を出してくださったことが、これから街全体として賑わいを取り戻すなかで方向性を示してくださったことが我々も大変嬉しく思っております。
加賀屋の営業再開は2027年度末を目指しています。