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ゴミとなるアルミ缶を再利用…金沢のホテルと老舗企業がコラボ「アップサイクルで新たな商品に」

 金沢市内のホテルが老舗企業とコラボして、埋め立てられるアルミ缶を皿などの製品によみがえらせる取り組みを3月から始めました。

 金沢市にあるハイアットセントリック金沢。2020年に開業した時から部屋に置いてある水はペットボトルではなくアルミ缶です。その理由は…。

ハイアットセントリック金沢 高橋慶支配人:
「ホテル全体としてペットボトルを全廃しようという取り組みを行いまして、何かいいものがないかとおもったときにアルミ缶にいきつきました。アルミ缶だと口が大きくタンブラーとして、水をもう一回入れて再利用できる大きな利点があるので環境に配慮し、脱プラスチックをすすめています」

 一方でゴミの問題も。そこで考えたのが…。

高橋支配人:
「ごみとして出されるアルミ缶を再利用、アップサイクルという形で新たな商品に生まれ変わらせるという形で地元の企業さんと手をとりましてプロジェクトを進めているところです」

 協力するのは1714年創業の金森合金。その鋳造技術は藩政時代から高い評価を得ています。

 ホテルから出たアルミ缶はおよそ800度の高温で溶かし、素材の耐久性を高めるためにほかの金属を合わせて成分を調整します。そして砂でできた型に流し込み、丸1日冷やすとアルミの皿が完成します。

 この取り組みは、ゴミが製品に生まれ変わるだけでなく、職人の技術継承にもつながるといいます。

金森合金 24代目高下裕子さん:
「今後、ホテルだったりほかの事業者で使わなくなった金属が実際にモノづくりに生かせるってことになると、ものすごくサステナブル(持続可能)というところでは意味のあることになるので、うちの循環型ものづくりを次に残していくっていうところでも意味のあることになる」

 全国展開するホテルと地元の老舗企業が取り組む環境に配慮したコラボ商品。3月末までクラウドファンディングで資金を集めていて、軌道に乗ればアルミの建築資材やマンホールなど皿以外の製品も作る予定だということです。

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