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よぎる20年程前の“悪夢”…北陸の海に『エチゼンクラゲ』再び 漁師「とうとう来たか」要因不明

 エチゼンクラゲとも呼ばれる大型のクラゲ。今から20年程前にこのクラゲが大量発生し、地元の漁師を苦しめた時期がありました。

 その後しばらく見かけなくなっていたこのクラゲ、今年、再び増えつつあるというのです。一体どういうことなのでしょうか。

 福井県福井県南越前町にある漁港です。

(リポート)
「時刻は午前5時です。これから定置網を引き上げるため漁船が出発します」

 船は沖合1キロのポイントに到着。引き上げた定置網には大量の大きなクラゲの姿が。体長は最大でおよそ80センチ、エチゼンクラゲとも呼ばれる大型のクラゲです。

 漁師はクラゲを網の中からすくい上げ海に戻す作業に追われていました。

漁師:
「もうキリがないです。毎日毎日大変です。もう勘弁してほしい」

 実は過去にも同じような光景が…。2000年代初頭、この大型クラゲが頻繁に日本海側に現れました。

 傘は最大で2m、重さは150キロ、一日に数万匹が網にかかり、その重さで網が破れるなどの被害が出ました。

 2010年代からなぜかあまり見かけなくなったそうなのですが、今年福井県などの沖合で再び現れるようになったそうです。

漁師:
「クラゲの毒で魚が白くなって売り物にならない商売にならない」

 そして被害は漁師にも…。

漁師:
「はねる!痛っ!大丈夫ですか?顔がめちゃくちゃ痛いです」

 クラゲの毒をまとった魚がはねて漁師の顔に毒がついたようです。

 このクラゲ、中国大陸沿岸で生まれ東シナ海から対馬海流にのって日本海側に現れます。今年は島根県や福井県などで一日800匹から1000匹の大型クラゲが確認されました。

 そしてついに石川県内でも…。西海漁港志賀町の漁師、小向井勇さん。9月10日、定置網を引き上げると…。

小向井さん:
「この辺はデッキの上は全部クラゲです。(一面になってしまう?)なっちゃう」

 船のデッキが覆われてしまうほど大量のクラゲがあがりました。

小向井さん:
「とうとう来たかみたいな。クラゲは150から200の間くらい」

 県内では8月27日に今年初めて確認され、今では県内全域で網にかかるようになりました。多いところでは一日400匹が網にかかったこともあるそうです。

小向井さん:
「1番ピークの時も知っているので、今年はまだ小さいですし、数的にも処理できる範囲なので、今のところはまだあれですけど、これからクラゲのシーズンなので、増えてこないのを祈りつつやっている」

 いったいなぜ、大型クラゲが再び発生し始めたのでしょうか。

県水産総合センター 四方さん:
「一時期は温暖化で増えたのではないかという意見もあったのですが2010年以降大量出現がないので具体的な要因は詳しいことはわかっていない」

 こう話すのは県水産総合センターの四方崇文さん。現在は網の改良などで昔ほどの被害は出なくなったとは言いますが…。

四方さん:
「今よりも多い状態が連続的に起こるとなかなか対応が難しい部分も出てくる。全国の出現状況を早い段階で把握して漁業者の方に情報を流している漁業被害を軽減していこうと思っている」

 底引きが解禁され、北陸の魚がどんどんおいしくなるこの季節。これ以上の大量出没にならないことを願うばかりです。

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