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取材先で聞かれる「地震慣れ」…6弱以前も地震相次いでいた石川・珠洲市 必要な“正しい恐れ方”

 19日、石川県の能登半島で起きた最大震度6弱の地震。発生直後から現地で取材をした秋末アナウンサーが珠洲の状況について伝えます。

 私は当日、午後6時ごろに珠洲市内に入り、まず珠洲市の先端震源に近い狼煙に向かいました。印象に残ったのはあちらこちらで聞かれた「地震慣れ」という言葉でした。

 かつては民宿だったという山崎政夫さんの家。

「ここの壁がもう落ちとるでしょ。天井も落ちて、ゴミが下へ落ちたもんやから向こう行けんわ。大概どこでもあると思うわ。これぐらい揺れたら。地震に何回もあってるからみんな結構落ち着いとる。地震慣れしてもうたなあ。『また来た』言うて。でも今回はちょっとひどかった」

 同じ集落で取材を続けていると、ここの地面に多くの瓦が…。発生当時の様子について住民に話を伺いました。
「あー、ちょっと長いな、大きいなと。物が散乱している状況ですね。床が沈んでしまっていますね」

 地震は、取材中にも…。

Q.今、ガタって言いませんでした?

「言いました。こんなのあるから、別に。地震慣れやわね。しょうがないもんね。準備しろって言ったって」

 ここでもやはり「地震慣れ」という言葉が聞かれました。

 木造の住宅が多く、恐らくそんなに大きな揺れではなかったと思うのですが、取材中もミシミシという音がしました。

 私自身は正直、取材中に何度も起きる地震に恐怖を感じました。珠洲の方たちが話す「地震慣れ」という言葉、ここまで頻繁に揺れると慣れるのも仕方なく、むしろ慣れないと普段の生活ができないのかなとさえ感じました。

 翌日は昼ニュースで中心部の飯田町から中継しました。その後正院町に移動し、夕方ニュースで中継をしました。そこで恐ろしい光景を目の当たりにしました。

 崖から崩れ落ちた2メートルほどにもなる大きな岩が、住宅の蔵のすぐぞばのところまで迫ってきていたのです。

住民:
「あまりにも衝撃的で言葉になりませんでした」

 実はこの裏山は1993年の能登半島沖地震の時にも土砂崩れが発生しています。22日以降の雨の予報に住民は…。

「雨が崩落したところにしみ込んで余震が起きる。また新たな崩壊が起きるとなると気になりますね」

 そして22日、珠洲市が手配し土砂の撤去作業が行われました。

「見た目もあんな感じですし、早く撤去していただいて安心です」

 町を歩いていると、基本的には崩れていないお宅が多かったです。それも地震慣れという部分につながっているのかもしれません。

 ただ正院町でのケースのようにあと一歩違えば…という命の危険を感じるような現場もありました。守れる命を守るため、なぜ備えなければならないのか、地震に対して「正しい恐れ方」をしていく必要があると感じました。

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