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能登半島地震を教訓に…避難者が誰でも避難所の鍵を開けられる『解錠ボックス』輪島市内の20カ所に設置
地震発生時の避難をよりスムーズに進める新たな取り組みです。地震が発生した際、避難した人たちが誰でも避難所の鍵を開けることができる「避難所解錠ボックス」が輪島市内に設置され、使い方の説明会が行われました。
輪島市では能登半島地震の際、避難所の鍵を持っている管理者が到着できず避難者が中に入れない、というトラブルが発生しました。これを受け、輪島市では避難した人たちが誰でも避難所の鍵を開けることができる「避難所解錠ボックス」を輪島市内の指定避難所20カ所に設置しました。
このボックスは通常であれば、専用の鍵、もしくは4桁のダイヤルロックの暗証番号で解錠することができますが震度5弱以上の揺れを感知した場合は自動で開き、誰でも避難所の鍵を取り出すことができます。
3日、大屋公民館で行われた説明会には地元住民、約30人が参加し担当者からボックスの使い方を習ったあと実際に鍵を取り出す手順を確認しました。
参加した住民は:
「慣れないので難しいかなと思ったけれど触ってみたら割と思ったより簡単だなと思いました。」
大屋公民館 久堂寛久館長:
「家のこともしなきゃいけないとかいろいろあってでもカギを開けに来ないといけないとか心が落ち着かない、ざわつきますけどこういうのがありますときっと開けてくれるだろうなと安心してできるので非常にあるとありがたい。」
輪島市防災対策課 竹原拓馬主査:
「駐車場で待機するしかない状況になると外で一夜を明かすことであったり車中泊をせざるをえない状況っていうのが生まれると思うんですけど、施設の中が安全であれば施設の中をはやく利用することで被災者にとっては大きなメリットなのかな。」
輪島市は来月21日、市内全域で行う防災訓練で改めてこのボックスの使い方などを説明する予定です。
去年の能登半島地震では避難所に入れず、鍵を持った人が到着できず、車の中での避難を余儀なくされた人もいました。今回導入された解錠ボックスは全国で設置が進んでいます。津波に備えて高さがある小中学校の入り口などに導入する事例もあるそうです。