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能登半島地震では数千人規模で発生…金沢駅で“帰宅困難者”への対応訓練 QRの活用に市民から不安の声も
大規模な災害で発生する帰宅困難者。その対応を確認する訓練が金沢駅で実施されました。
26日、金沢駅で行われた訓練。交通事業者や金沢市の職員、避難者役の市民などおよそ150人が参加しました。
去年元日の能登半島地震の際には数千人規模の帰宅困難者が発生した金沢駅。そうした帰宅困難者への対応を強化しようと金沢市は今回、地震後初となる訓練を実施を決めました。
職員:「ただいま地震が発生しております。金沢駅構内の建物の安全確認を行います。そのため、建物を一時封鎖いたします。駅の西口出口からいったん外に出て集まっていただきますよう、ご協力をお願いいたします」
訓練は震度7の地震が発生した想定で実施。駅構内が封鎖されたため、避難者たちは駅の西口から外を通って避難物資のある東口のもてなしドームを目指します。
もてなしドームに到着すると職員たちが毛布や食料の入った物資を手渡します。そして…。
山川記者:「避難者にはこちらのQRコードが記されたカードが手渡されます。こちらに書いてあるQRコードを読み込むとこのようにホームページにとび避難場所へのルートが記されています」
渡されるカードは、目的地が違う2種類と外国人向けの英語で書かれたものの、全3種類。
避難者たちはQRコードを自分のスマートフォンなどで読み込み県立音楽堂や近隣のホテルなど4カ所ある一時避難場所に移動しました。
この対応に避難者役を務めた市民は…。
市民:「人の手も(災害時は)足りないのはわかるんですけどあまりにもQRコードばかりだとわかりにくいかなって。市の方に誘導してもらったほうがわかりやすい。(実際は)もっと「ワーッ」ってなると思うのでそうなったときにどうなのかなって不安を感じました」
「きょうはお年寄り向け(の訓練)じゃないなと思った。全部「スマホで読み取れ」でしたから。(スマホを)持っていない方はどうするのっていう感じ。若い方はスマホで読みとりの方が簡単かもしれないけど年配者としては無理かな」
金沢市危機対策課中谷裕一郎課長:「電子情報以外の方法でも速やかに誘導できるように課題としてうまく反映して対応しないといけないと考えています」
市は、今回の訓練で出た意見をもとに年度内に帰宅困難者の対応マニュアルを作成するということです。