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国宝「松林図屏風」も展示…七尾が生んだ桃山時代の画家・長谷川等伯の特別展 再開した県七尾美術館で開催
能登半島地震から実に1年9カ月近くにたっての再開です。地震による被害で休館していた七尾市の県七尾美術館が20日、再開。再開に華を添えたのは、地元出身の画家、長谷川等伯の国宝です。
県七尾美術館の再開に華を添えたのは、七尾市が生んだ桃山時代の画家長谷川等伯による国宝「松林図屏風」
すらっと伸びた松林に、冷たい空気や光、風の流れまでも水墨で表現し、力強さの中にも自然の美しさを感じさせる水墨画の最高峰とも呼ばれる作品です。
能登で唯一の総合美術館、県七尾美術館は、去年元日の地震で吊り天井が壁にぶつかり柱が破損。収蔵作品にも被害があり、休館が続いていました。修繕工事は今年4月に終了したものの建材や塗料などから出る有害な化学物質が作品に影響を与えることから、ここまで再開に時間がかかったそうです。
県七尾美術館 東四柳史明館長:
「当館も大変損傷したわけですが、昨年から大変頑張って等伯展を成功させようと特に等伯の代表的な作品であります。松林図屏風を東京の国立博物館からお借りして展示して皆さんにご覧になっていただいて能登の復興に向け頑張っていただく一つの大きな力になることを期待している。」
今年は折しも開館30周年。再開に合わせた特別展で並ぶのは、20年ぶりに七尾で展示される松林図屏風を含む等伯の作品19点。
この中には、能登半島地震で被害を受けながら奇跡的に救出された作品2点も展示されています。
本延寺 河崎俊宏住職:
「お寺自体は、大規模半壊お堂は南の方へ傾き後ろにあった大きな大きな木にささえられてなんとか倒壊は免れた。皆さんに少しでも被災の現状とそして地域の方々が被災をし前を向き皆さんからのご協力を得て立ち向かう姿の一助になればと思っております。」
県七尾美術館の開館30周年記念と、震災復興祈念の展覧会「長谷川等伯展」は10月16日まで開かれています。