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北陸新幹線の延伸ルートで注目…京都の『桂川駅』ってどんな所?現地取材で聞かれた近隣住民の“意外な声”
ここからは「石川のいまここが気になる」のコーナーです。私たちが抱える課題について現状とその解決策を探ります。テーマはこちらです。「北陸新幹線桂川駅とは?」。
北陸新幹線の敦賀以西の延伸ルートについて、与党整備委員会は福井県の小浜から京都の桂川駅の近くを通るルートに決定しました。そこで、桂川がどんな街なのか私が取材してきました。そこから見えてきた課題について考えます。
今月15日、自民党と日本維新の会で作る与党整備委員会が行った延伸ルートに関する最終決議。会合では、8つのルートから絞られた3つの案のうち、両党が支持していた京都駅南西にある桂川駅のそばに新駅を作る「小浜ー京都ルート」の桂川案を最終ルートとすることで合意しました。
秋末アナウンサー:「京都・桂川駅にやってきました。与党整備委員会が北陸新幹線の延伸ルートとして決定したこの桂川、いったいどんな駅、どんな街なのでしょうか」
桂川は京都駅から大阪方面に2駅、約6分の場所にある駅。駅の近辺を歩いてみると…
秋末:「駅を見てみますと、この在来線用のホームは一本しかなくて、1番線、2番線までしかない決して大きな駅ではないですね」
普通列車のみが停車する小さな駅です。
秋末:「駅のすぐ目の前には大きくてきれいなマンションが立ち並んでいますね。そして目を引くのは大きなショッピングモール。駅前にこれだけ大きなショッピングモールがあります」
桂川駅はかつて近隣にあった大手ビール工場の移転による跡地活用の再開発に伴い2008年に開業。2014年に駅直結のイオンモール京都桂川がオープンするとさらに開発は進み、駅周辺には大型マンションが相次いで建設されるなど若い世代に人気のエリアです。
近隣住民:(桂川ってどういう街ですか?)「今すごく引っ越して来られている新しい住民も増えていい街になってきている感じはしますね。次新しいマンションも建ちますしね」
近隣住民:「この桂川イオンができてからにぎやかな街になりましたね。このあたりビルとか10年前とかあんまりなかったんで」「あんまり栄えてへんかったよな。畑とかも結構多かったし」
駅がある久世中学校の学区では駅開業当初約2万人だった人口が今年4月時点で2万4000人に。18年間で20%も増加しています。
専門家は北陸新幹線が桂川駅周辺のさらなる発展につながるチャンスだと話します。
富山大学都市デザイン学部(鉄道工学)金山洋一特別研究教授:「鉄道駅ができるかできないかというのはかなり大きな町に与えるインパクトがありますので、桂川地区においてもこうしたいんだとか地元の皆さんが考えるきっかけになるし、それに向けて都市政策を打つ一つの大きなきっかけになる。そういうチャンスとして受け止めると非常にいい」
またJR西日本はルートの決定に関して「新たな玄関口として地元行政による駅前広場をはじめとした駅周辺のまちづくりが重要になると認識しており、当社も鉄道事業者の立場で協力してまいりたい」とコメントしています。
一方で、住民からはこんな声も…
近隣住民:「そんなに得する人はたくさんいないんじゃないかなと思います」
近隣住民:「地下に行くのか地上に行くのか、地下でもあんなの建っちゃってるし、どんな風にして行くんだろうって」
街の皆さんに話を聞いているとまだまだこれから理解を得ていく必要があると感じました。
ではどうしてこの桂川案が採用されたのか、その経緯を見ていきます。8つのルート案から3つに絞られた際に残っていたのは米原ルート、小浜ー京都ルートの南北案、小浜ー京都ルートの桂川案でした。
米原ルートを推す維新と南北案を推す自民との間で駆け引きが行われてきましたが、最終的には両者が歩み寄り、桂川案となりました。
これについて京都府選出の参議院議員で自民党の西田昌司共同委員長は「早期着工するためには桂川ルートの方が市民の理解が得られやすいのではないか」と理由を述べています。
市民の理解という点では京都では地下水などへの影響を懸念し北陸新幹線に対する反対運動が起きていたんですよね。
はい、この地下水についてですが、国交省と鉄道・運輸機構は小浜ー京都ルートで整備する場合、京都府内の地下水の利用に影響はないとの分析結果を報告しています。
ただ、取材を進めるとこんな課題も見えてきました。
京都市文化財保護課・馬瀬智光課長:「京都ってずっと都だったので人が生活を繰り返していった、どこでも民家が建っているところも商業ビルが建っているところも、ずっと遺跡はある」
そう語るのは京都市文化財保護課の馬瀬さんです。
馬瀬課長:「当然、平安京の条坊は調査成果からある程度わかっているところがあって、出てくるものも想定がつくところもあるけど、まだわからない。例えば、本能寺はずっと場所がわからなかったというか間違えた場所だったんですけど、発掘調査によって明らかになったとかありますので、まだまだわからないことがあります」
馬瀬さんが見せてくれたのは色分けされた京都市内の地図。青や紫に塗られているのは文化財保護法に基づき建物を建てる際などには地下の調査が必要で、市に届け出が必要なエリアです。JR京都駅のすぐ北、かつて平安京だった場所はびっしりと色が塗られています。
一方…
馬瀬課長:(桂川駅は?)「桂川駅はこの辺ですね。このあたりで言うと上久世遺跡、中久世遺跡、それからここに長岡京跡が」
桂川駅のそばは784年から10年間、都が置かれた長岡京があった場所です。
馬瀬課長:「10年間の都なのでとは言っても後の時代にも人が生活したりお城も築かれたりするので」
桂川を通るルートでも京都ならではの複雑さは残りそうです。
とはいえ、地下深くを通る新幹線。それでも文化財に影響はあるのでしょうか。
文化財は地下数メートルのところに埋まっていると想定されます。一方、新幹線は数十メートルの深さにトンネルが作られるとされています。工事が行われることで地下深くの水分量が変わり、それが地表近くに影響することがあります。地表近くの水分量が変わることで埋蔵物が腐敗するなどして、歴史の手掛かりを掴めなくなる可能性もあるということです。
最後に、延伸について語ってくれた京都市民の声をお届けします。
小学生:「早く乗りたいな、みたいな」「地盤が緩くなってどんどん地面が下に落ちていくかもしれないから不安だなって思います」
小学生:(新幹線できるの何年後ぐらいだろうね?)「3年後ぐらい?」(30年ぐらいかかるらしいよ)「えっすご」(その時いくつ?)「40歳です」「乗ります!子どもと一緒に」
純粋に楽しみにしている子どもたちも。ハードルは様々ありますが、どのように乗り越え、着工に至るのか注目です。