
石川テレビニュース
ISHIKAWA TV NEWS
石川県内ニュース
「山のアワビ」と呼ばれる幻の原木シイタケ「のと115」地震で激減した農家が語る復活への道のり
ハブイートアンバサダー彦摩呂さんとお届けする「ごちそうのありか」
石川が誇る食材を掘り起こしその魅力や生産者の思いと共にその食材を一流の料理人に調理してもらいます。
今、最盛期を迎えている奥能登の原木シイタケ「のと115」
輪島市門前町で約1100本の原木シイタケを育てている農家の多賀忠雄さんです。
多賀さん:
「2年木で唯一「のとてまり」になるかな?。のと115の直径は、7センチ以上、厚みは3センチと基準があります。」
かつて教師をしていたという多賀さん。6年前に両親からシイタケ栽培を引き継ぎました。
多賀さん:
「昔、自分の親もしいたけ栽培していたんです。奥能登は、シイタケ栽培がすごく盛んで乾燥しいたけを作っていましたが、それが廃れてきて、なんとか復活させたいと思って始めたと聞いてます。」
農家の高齢化などもあり、すたれかけていた奥能登の原木シイタケ。なんとか復活させようと県などが2010年、のと115の中で、直径8センチ以上、肉厚3センチ、巻き込みが1センチ以上で形が良いなど厳しい基準をクリアものを「のとてまり」と認定しブランド化しました。
多賀さん:
「この木に穴を開けて、115という形成菌を植菌して、こんな風に芽が出てきたらハウスの中に入れるという、こういう形で栽培しています。」
実は「のとてまり」の元となる「のと115」の種菌は、全国的に流通している鳥取県で生まれた品種。しかし手間暇をかけ、能登の風土で育まれると大きく肉厚に育つそうです。
多賀さんのハウスでは、乾燥させないようにひとつひとつ袋をかけ、室温が高くなりすぎないようハウス内の温度や湿度の管理を徹底し、まるまるとしたおいしいのと115を育ててきました。
こうした農家の努力が実り、知名度もアップ、一時は100軒程の農家がのとてまりを目指しのと115を育てるようになりました。
しかし…2024年元日に能登半島地震が発生。
多賀さん:
「全部倒れてつぶれてしまったり倒れてしまったりダメでしたね…。」
2年前の能登半島地震。ハウスが倒壊したり、山道が崩れて育てている原木まで行けなくなったりと甚大な被害を受け、栽培農家は40軒までに激減したのです。
こうした中…
競りのかけ声:
「11万円!」
授業の一環で、のと115を栽培していた穴水高校の生徒が、原木や建物に被害を受けながらも、地震から1カ月後に「のとてまり」を出荷し、明るい話題を届けてくれました。
高校生:
「地震があった中でも一生懸命作ったものなので、しっかり味わって楽しんでくれたらいいなと思います。」
さらに今年…
初競りで6個入りののとてまりプレミアムが30万円という高値で落札。1個あたりなんと5万円です!
栽培する人の手間と奥能登の自然が生み出した山のアワビ「のと115」
少しずつ復活の兆しが見えてきました。
多賀さん:
「ここまでやってきて辞めるよ言うよりかは、維持していければいいなと思って継続してやっていきます。こんなの食べたことない、また来年も食べたいなと言ってくれるんで、それを励みにして頑張ってます。」