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放射性物質が漏れ出た想定…能登半島地震以降で初めて住民参加の原子力事故避難訓練 ルート見直し等検討へ
能登半島地震後、初めて住民が参加する原子力事故の避難訓練が行われました。
課題となっていた道路の寸断に備えるため県をまたぐ代替ルートを使った避難訓練も実施されました。
「石川県および関係市町に対し要避難者の避難実施の要請、PAZ内住民の避難準備の要請、UPZ内住民の屋内退避準備の要請を行いました」
訓練には県内の自治体のほか原子力規制委員会や北陸電力などおよそ240の機関が参加。志賀町で震度7の地震が発生し原子炉を冷やす機能が全て停止したことで放射性物質が発電所周辺に漏れ出たとの想定で行われました。
「こちらは志賀原発から5キロ圏内にある熊野交流センターです。道路が寸断されて取り残された住民が自衛隊のヘリに乗って避難します」
今回の訓練には能登半島地震後、初めて住民も参加しました。訓練では志賀原発から5キロ圏内の住民に対し速やかな避難が呼びかけられ熊野交流センターに集まった住民はヘリコプターを使って志賀町から中能登町へ移動、そこからバスで白山市へ避難しました。
さらに、避難車両や住民に対し放射性物質の汚染の有無を調べる検査も行われました。能登半島地震では各地で土砂崩れやひび割れなどによる道路の寸断が発生しました。
これを受け、県は今回初めて通常の避難経路とは異なる代替ルートを使ったバスによる避難訓練も実施しました。代替ルートは中能登町の避難施設から富山県の氷見市を経由し津幡町の英田小学校に避難するルートです。
参加した住民は・・・
「土地勘があまりないですから氷見をまわると、ルートがわからない、道路の交通状況がよく分からないことが不安だったかな」
「大変やったね、グネグネで。道も結構悪くて」
「ガタガタ」
「ガタガタやったね。夜は怖いなと思ったし、雨降ったりしてても雪とかでも・・うーん」
馳知事:
「30キロ圏内でこの道路がダメならあの道路というこの設定と訓練は常時、今後ともやっていく必要がありますし、当然危機管理部の方でも市町と連携してシミュレーションはしております。常にそれを訓練で実際に対応していくと、このことが求められると思ってます」
県は今回の訓練を踏まえ避難ルートの見直しや地域ごとのルートの設定などを検討していくとしています。