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復旧復興に欠かせない技術系公務員が足りない!

能登半島地震からの復旧、復興に欠かせない技術系公務員について解説します。

能登半島地震では、道路や橋、水道など多くのインフラが被害を受けました。インフラの復旧を日夜頑張ってくれている建設土木会社の皆さんに改めて感謝したいですね。

復旧工事の計画や発注する中心的な役割となるのが、土木や建築など理系の学校を卒業した技術系職員たちです。ただ、職員の採用は近年、全国どこの自治体でも苦戦しています。民間企業も人手不足ですから争奪戦となり、給料の高いメーカーや都市部で就職する傾向が強いのが実態です。

例えば、珠洲市では現在技術系職員が19人います。応援職員は2倍以上の53人で、水道復旧などを急ぎます。珠洲市によりますと、これまでも技術系職員を募集しても集まらない状況で、一般職を配置して、役所内で育成しているといいます。

能登町は技術系職員の土木系技師は2人です。町担当者は「例年1、2人ほど技師を募集しているが、なかなか手を挙げる人がいない」といいます。

穴水町も6人です。町担当者は「応援が打ち切られた後の復興のことを考えると、人を増やしていくしかないが、それも難しい」と頭を悩ませています。

現在は応援職員が入っていますが、期限があります。全国の自治体から集まった中長期派遣の職員は奥能登を中心に251人います。そのうち7割が技術系職員です。派遣期間は1、2年と想定されています。その後も交代で新たな職員が派遣されてくるとと思いますが、充分な人数が派遣されるかは分かりません。インフラの復旧、復興には時間もかかります。自前で採用できればと思いますが、先ほど言ったように、なかなか難しいです。

日本都市センターが2019年に全国の自治体に行った調査によりますと、アンケートに答えた200自治体のうち、建築職では95団体、土木職では114団体が定員が確保できないと認識していました。理由を聞くと、やはり応募者の少なさや辞退者の多さが挙げられていました。

自治体はこれまで、技術職員などの専門人材の確保・育成は単独で取り組んできました。しかし、人口規模の小さな自治体では、全体の採用人数も少なく、専門性の高い技術系職員は配置が困難になっています。こうした中で地震が起き、職員が必要になりました。技術系職員の不足は、復興にも影響しかねません。復興庁の2019年の報告書では、東日本大震災の被災地で「一部の自治体では、技術系職員の不足に起因してハード事業が計画どおりに進まず、やむを得ず翌年度への繰越が行われている」と指摘しています。

県は先月29日まで、60歳以上も含めた3年間の任期付き職員を募集しました。技術系で70人の採用を目指しています。応募者の速報値は61人です。ここでも採用の難しさが浮き彫りになっています。任期付き職員は早ければ9月から現場で働くことになります。

全国では、技術系公務員になる志のある学生への奨学金制度を設けている自治体もあります。また、技術系職員の採用を単独ではなく、複数自治体で一括で行うところもあります。能登半島地震の被災地はもちろん、高度経済成長に建設された道路や橋などが老朽化する中で、技術系職員の確保は待ったなしです。創意工夫が求められています。

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