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土砂で川が堰き止められる…「土砂ダム」で被害広がる 住宅に迫る土砂も静かに流れ住人も直前まで気づかず

能登半島地震の発生から19日が経ちましたが、今回の地震で問題となっている被害の1つが、土砂でせき止められた川による「土砂ダム」です。石川県輪島市で、土砂ダムが出来ている下流の集落を取材しました。

輪島市を流れる河原田川では、山の斜面が崩れ、大量の土砂とともに木々が川を堰き止めていました、いわゆる「土砂ダム」です。

河原田川では、本来と川の流れが変わっているいうことです。

被害は近くの市ノ瀬地区でも起きていました。山の斜面から滑り落ちた土砂や木々が、集落を襲いました。現場では土砂ダムから漏れ出したとみられる水が下流の田んぼに流れ出していました。

これ以上流れ出ないよう、現場には大量の土のうが積まれていました。

市ノ瀬地区の近くにある「河原田公民館」は現在、避難所となっていておよそ60人が身を寄せています。その1人、東充さんは生まれてから64年間、この集落で暮らしてきました。

東充さん:
「何とも言えない、今まで聞いたことがないような音。土の流れる音はザーって音が、鈍いザーっていう音が続いているんですね。全然静かにザーっと来ているので、(土砂が)自分の家の目の前まで迫っているというのに、全然気が付かなかった」

直前まで土砂が自宅に迫っていることに、気づかなかったといいます。

東さん:
「ザーっていう音の後に、大きい杉の大木が家に乗り掛かった状況で、バリバリバリという屋根の破れる音と、木の枝が天井板を破って室内に枝が出ていた。もうすごかったです、あんな音は聞きたくないですね、2度も3度もあんな音は」

市ノ瀬地区周辺では、今も4人の安否がわかっていないということです。

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