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230年続く酒蔵は店や蔵が全壊…奥能登の全酒蔵が今シーズンの酒造り断念 県は事業者向け相談窓口設置へ
能登半島地震で甚大な被害を受けた奥能登のすべての酒蔵が、今シーズンの酒造りを断念したことが分かりました。
能登町鵜川(うかわ)で230年以上の歴史を持つ鶴野酒造では、今回の地震で店舗や蔵が全壊する被害を受けました。
鶴野酒造店の14代目 鶴野晋太郎さん:
「このあたりが入口ですね。お客様にはここから入っていただいて、日本酒を買っていただくという」
鶴野酒造では蔵に入ることができないため、在庫にどれだけの被害があったのか確認できない状態が続いています。
鶴野さん:
「何も考えられないというのが正直なところなんですけど、230年続いた歴史というのもありますし、それを繋いでいきたいという思いもあります。ただ、何よりも酒造りをしたいという強い思いがある」
こうした状況を受け、17日の記者会見で馳知事は…。
馳知事:
「今期の酒造りは、断念する方針です」
奥能登にある11社の酒蔵すべてで、今シーズンの酒造りを断念したことを明らかにしました。
県によりますと酒蔵からは、意欲的な事業再建の方針が示されているということです。
馳知事:
「事業を再建して継続していくことができるという見通しをお与えするのが県としての責任」
県では事業者向けの緊急相談窓口を設置するとともに、国と連携して財政的支援を行う方針です。