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「家族といることが一番の幸せ」集団避難しない中学3年の女子中学生 午後は車で勉強し希望校目指す
能登半島地震で大きな被害が出た石川県輪島市や珠洲市では、中学生の集団避難を始めていますが、地元に残ることを決めた女子中学生がいます。授業が再開されない状況の中、親元で受験に挑むを決めた理由について女子中学生は「家族といることが一番の幸せ」と話します。
珠洲市の中学3年生、山元浩花さん(15)は、受験勉強が大詰めを迎えています。
山元浩花さん:
「今まで学校に行って当たり前のように質問できていたんですけど、この状況になって、塾もどれもいけない状態で、質問する人がいないので難しい」
浩花さんの通う中学校は避難所になっていて、再開のめどは立っていません。12日から学校で自主学習が出来るようになりましたが、午前中だけです。
山元浩花さん:
「午後から父の車(の中)で勉強するっていう形でやっています」
Q.はかどりますか?
山元浩花さん:
「いや、ちょっと難しいですね。机じゃないので字が上手く書けないとか」
珠洲市では輪島市と同様、学習が困難になった中学生を別の市へ移す「集団避難」について調整を進めています。希望者は17日時点で、全生徒199人のうち102人と半数以上に上りました。
山元浩花さん:
「みんなが避難していったら孤独じゃないと思っていても、自分だけが孤独に闘っているような感じです」
しかし浩花さんは、地元に残ることを決めました。
山元浩花さん:
「私は行かない方に決めました。家族のサポートがあってこそ、今の自分が勉強できているのもあるし、家族といることが自分の一番の今の幸せなので、震災の心の傷は消えませんけど、家族の存在で補っている」
山元さんの母・浩美さん:
「親としては、この子にストレス与えないようにただ勉強できる環境を整えてあげて、この子ならやってくれるんかなと思ってそれを信じて」
浩花さんの第一志望は看護科がある県立田鶴浜高校です。家族と一緒に合格を目指します。
Q.将来の夢は
山元浩花さん:
「看護師です。(両親も)私のことを信じてくれているというので、あとは今まで自分のやってきたことを信じて、受験に挑みたいと思います。