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14年前の地震から復興も再び被災…輪島市門前町では総持寺などに深刻な被害
2007年の能登半島地震で大きな被害を受けた輪島市門前町。3年前に完全復興が宣言されましたが今回、再び大きな被害を受けました。
總持寺祖院・高島弘成副監院:
「言葉にならないですよね…」
輪島市門前町にある總持寺祖院。震度6強の地震は再びこの地を襲いました。
2007年の能登半島地震。門前町は特に大きな被害を受け、総持寺祖院でもお堂が全壊するなど大きな打撃を受けました。その後、14年の歳月をかけ3年前に完全復興を宣言。市民にとってこのお寺は、能登半島地震からの「復興のシンボル」です。
しかし…
高島副監院:
「禅悦廊という回廊と、その後ろに小さな屋根見えますよね白山井戸の建物が崩壊していますよね」
国の文化財に指定された建物などが再び崩れました。
高島副監院:
「宣言の年(2021年)が 總持寺開創700年の年でもあった」「ようやくようやくそうやって 14年かけて復興が実を結んで、これから街づくり、地域の活性化だってやってた時に一瞬でこれですから。言葉にならないのが正直なところです。ショックだし段々ショックになっていくんじゃないですか私も含めて」
被害はほかにも…
記者:
「輪島市門前町の総持寺通りですここは多くの店が立ち並ぶエリアなんですが今回の地震の影響で建物が倒壊しています」
その一画にあるこちらのお店。
「通路ないですね…」
高作昌年(たかさくまさとし)さん80歳。この商店街で紳士服や婦人服を取り扱う店を営んでいます。
高作さん:
「ここは仕事場、ちょうどこたつがあって(発生時は)こたつの下に潜ってん…」
店の中は商品の服などが散乱、電気もつかない状態です。
高作さん:
「店どころじゃないぞ、みんな何軒かはやめていくんでしょうね うちはもうやめるつもりやから」
創業100年を超える店をたたむ決断をしました。
高作さん:
「地震のあれでこれはもうダメやなと思うから」
記者:
「前回の地震の時は続けようと思った?」
高作さん:
「まだ年も若かったし今はもう年やしいいかという感じそういう気力はなくね…」
避難所では総持寺の僧侶が寺から持ち寄った調理器具で毎日炊き出しを振舞っています。
避難民:
「うどん大好き、麺類大好き」「私の好みの食べ物がたくさん出てきて嬉しいです」
「総持寺も大変なのにありがたいです」「嬉しいですよこんな寒さの中で不安の中でね」
2007年の地震からようやく復興した輪島市門前町。もう一度立ち上がることはできるのでしょうか。