豊かな自然に恵まれ、独自の歴史と文化を育んできた能登。
その能登がいま、危機に瀕している。
過疎と少子化による担い手不足…。
軒並み高齢化率が40パーセントを超え、暮らしが脅かされているのだ。

そんな中、漁業や農業、介護など能登に欠かせない産業分野で
外国人技能実習生たちが貴重な戦力となっている。

人口8000人の小さな町・穴水の特別養護老人ホームでは
ベトナムやインドネシア、そして日本と、言葉や宗教の垣根を越えて
生まれ育った町で暮らしたいと願う高齢者たちを支える。
また、日本三大イカ漁の町、能登町小木では70人ほどの漁業実習生が活躍している。
北朝鮮などの外国船の違法操業に苦しめられ、今年は太平洋での新規開拓を
目指す船もある。更に長く過酷な漁となるが、新たな挑戦ができるのも実習生がいるからこそだ。

岐路に立つ能登の人々を支える実習生たちだが
長く働きたいと思っても、そこに制度の壁が立ちはだかる。

折しも、新型コロナウィルスの感染が拡大。
海外に人や物を依存するこの国の脆弱さが露呈した。

それでも前に進むことを決断した能登の人々の2020年を追った。

＜ナレーション＞
石川県出身女優　浜辺美波

現在、認知症を患う人は全国で５００万人を超えるとされている。

高齢者の病気と捉えられがちだが、６５歳未満で発症する「若年性認知症」を患う人も多くいることは、
まだまだ認知度が低い。

日常生活に支障を来たし、家族にも大きな負担がかかる病。

当事者や家族が前向きに人生を歩むためには、何が必要か？
症状と向き合う人々の日常を追った。