石川テレビ



ふじひら
あさお
藤平
朝雄
氏(83歳)
一般社団法人
能登半島広域観光協会相談役
石川県観光スペシャルガイド

<受賞理由>
受賞者は1939年、東京都目黒区に生まれ、1969年に輪島市に移住。以来、『能登の語り部』として半世紀にわたり移住者の好奇心と旅人目線で、観光文化、歴史民俗、文学等に関わる執筆、講演、放送出演、観光ガイド等を通じ、能登の魅力を多角的に発信し続けてきた。旧・キリコ会館館長就任中には地方の祭りに過ぎなかった「能登のキリコ祭り」 を、全国レベルの祭りに押し上げる一翼を担い、文化庁の日本遺産認定にも貢献した。

文筆活動では観光パンフレットにはない視点で、新聞や雑誌等で、多くの連載執筆を手掛けた。主な著書に「奥能登万華鏡」(1994年・能登印刷出版部)、「能登平家物語」(2019年・あえの郷しんこう会)。 写真家・渋谷利雄氏との共著に「能登燦々」(2003年・中日新聞社)、「能登劇場八十八景」(2008年・中日新聞社)などがある。
講演活動では「加賀前田家13代藩主・斉泰の能登巡見」をはじめ、能登に関するさまざまなテーマで、これまでに400回を超えた。また、地元リポーターとして、2003年から能登の話題を折々にラジオ(NHK「マイあさ!」)で、全国に伝えてきた。
2021年には、北陸中日新聞に計12回連載した「詩歌巡礼十二景・能登絶唱うたの旅」で、能登に来訪した近代文人の足跡を紹介し、詩歌薫る能登路の観光コースを提唱した。さらに万葉集の編纂に関わった大伴家持が、748年に能登半島を巡見したことに着目し、現在「能登路万葉八景」を執筆中。これを契機に、家持が採集した能登国歌(民謡)の一つ、「机島」の再生活動などをサポートする「能登路万葉の旅・推進懇話会」が立ち上がった。


あらい
としはる
荒井
利春
氏(75歳)
プロダクトデザイナー 
金沢美術工芸大学名誉教授
<受賞理由>
受賞者は、体の機能に制約のある人を中心としたユニバーサルデザインの研究、実践、教育、そして製品開発に40数年前から携わってきている。
1948年、東京都品川区生まれ。東京教育大学(現・筑波大学)芸術学科工芸工業デザイン専攻卒業。大学卒業後、(株)日立製作所で工業デザイナーとしての仕事をする中で、マーケットからではなく、リアルな使い手から創出するデザイン活動の必要性を実感する。1980年に高齢者や障がいのある子供たちにとって使いやすい食器の開発に取り組み、ユニバーサルデザインに通じる概念を自ら発想する。

1985年に金沢美術工芸大学に赴任し、当事者参加型のデザイン教育を全国に先駆けて追求し実践を重ねた。併せてユニバーサル製品の研究開発や、公共建築の企画計画や実施設計支援、公共用品のデザインなど数多く手がけてきた。さらに、当事者参加型デザインの実践を広く社会化させていくため、現役デザイナーが企業を超えて参加するユニバーサルデザインワークショップの指導や国際デザイン賞の審査に長年関わってきた。
1983年、握力の弱い人でも使いやすい食器セット「すくい易い食器」を発表。同製品でグッドデザイン賞を受賞。その後も1999年特別賞、2002年、2005年とユニバーサルデザイン領域で同賞を受賞した。
定年退職後の現在、Arai UD Workshop荒井利春実験工房で、そして一般社団法人ユニバーサルデザインいしかわ(2017年設立)の理事長として「一本のスプーンからまちづくりまで」、ユーザー参加型のユニバーサルデザインを追求している。受賞者の活動は、持続可能な開発目標(SDGs)の「誰一人取り残さない」の考えに通じるものである。

 
 
○ITCクラブとは

昭和52年11月、石川テレビ放送が創立10周年記念事業の一つとして県内在住の有識者で構成する「ITCクラブ」を結成、地域の発展と地方文化の向上を目的に以下の事業を行う。

1. 石川テレビ賞の選考、贈呈
2. 講演会の開催
3. その他クラブの目的に沿う事業

令和5年4月1日現在の会員数 166名

○石川テレビ賞とは‥‥‥

昭和53年5月、ITCクラブにより創設、石川県内に在住する個人または団体で、教育文化、産業経済、美術工芸、スポーツ、社会福祉などの各分野で地域社会の発展、向上に貢献、また将来性が極めて顕著なものに贈られる。
候補者はクラブ会員から推薦されたものに限り、同クラブ内で選考委員会を設けて決定する。
昭和53年の第1回から令和4年の第45回までに182個人、15団体を顕彰。

○お問い合わせは‥‥‥

ITCクラブ事務局(槇野)
920−0388 金沢市観音堂町チ−18
石川テレビ放送
電話 076−267−2141

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