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「殻を破り切れていない」2つの中学サッカー部が合同チームを結成 石川で進む部活動の地域展開とは

「石川のいまココが気になる」。今回は、部活動の地域展開の現状についてお伝えします。部活動の地域展開は現在、国が主導して行っています。公立中学校における、まずは休日の部活動を外部に移行するという動きです。昨年度までを改革推進期間、そして今年度からは改革実行期間として、6年かけて地域への移行を完了することを目指しています。

背景には大きく二つ。人口減少と教員の負担軽減があります。まずは現在、金沢市で実施している地域展開の現状を取材してきました。

今月3日、金沢市内の中学校で行われていたサッカーの練習試合。一方のチームはユニフォームの上にピンクのビブスを着用しています。よく見てみると、選手はビブスの下に白と緑のユニフォームをそれぞれ着用しています。

高出晃輔先生:
「殻を破り切れていない、違うチームの子とまだそこまで仲良くなり切れていないというところはある。」

ユニフォームが違う理由、それは北鳴中学校と森本中学校のサッカー部による合同チームだから。両チームの部員はともにサッカーの試合にギリギリな11人。その人数不足を背景に、現在金沢市が進める部活動の地域展開に関するモデル事業の実施に伴い、今年8月から休日を中心に合同で活動しています。

参加している部員は……

ーーほかの学校の人と一緒にサッカーするのはどう?
部員:
「楽しいです。少なかったらできない練習とかあるので、多かったらできる練習が増える。そこがいいところだと思います。」

あくまで部活動が母体となり、その延長で活動を進めています。最終的には地域にクラブが点在する形を目指していきますが、まずは改革実行期間の6年間で、地域の実情に応じた地域クラブと部活動の併存という形がとられていきます。

実は、森本中学校サッカー部顧問の高出先生は、兼業という形で指導をしています。
平日は教員として、週末は指導員という形で別に報酬をもらい、サッカー部に関わっています。地域クラブでは、教員の兼業という形か、外部のコーチが指導員として関わるパターンを想定しています。兼業という形で休日にも指導にあたる高出先生は、「あくまで任意なので、行けるときに行く。行けないときは北鳴中の先生に相談することもできる」という柔軟性が助かっていると話していました。

今回取材したのはサッカーの事例ですが、金沢市ではおととし柔道からスタートし、去年はハンドボール・バレーボール・吹奏楽・合唱、今年からはサッカー・ソフトボール・軟式野球で地域展開のモデル事業が行われています。また今年度中には陸上でも始める予定です。ただ、いずれのスポーツにおいても一部の学校であくまでモデル事業として実施しているため、まだまだ保護者の方も地域展開を実感していないという方が多いかもしれません。

県内のほかの自治体では、能美市と川北町で、部活動の地域展開に関して先月ある協定の締結式を行いました。両市町では中学校の部活動のうち、ソフトボールと軟式野球で単独チームの維持などが困難になっていました。こうしたことから、市町をまたいで一つのクラブを作ることに決めました。

川北町 西田誠一教育長:
「能美市・川北町の子供たちが活動を通して成長できるような、そういった場をともに作っていきたいと思います。」

このように、県内では多くの自治体で休日の部活動を地域に展開する取り組みを進めています。七尾市・かほく市・内灘町・小松市・加賀市では、すでに休日の部活動の地域展開は完了しています。また能美市では来年度中には完了する見込みです。一方で野々市市はおととしから指導者の確保など地域展開の方法を模索しているといいます、県内で唯一、現在もかつての部活動の形で実施しています

県内でも地域によって実情はさまざまです。一番ネックとなっているのは、「外部の指導者の確保が難しい」ということでした。また、ある自治体の担当者は「部活動は生徒の『やりたい』を保証する場。スポーツを始めるきっかけとなる場を何らかの形で残してあげたい」と話していました。

最終的には完全に地域に移行する形を目指しますが、それによって置き去りになってしまう生徒が出ないような対策が求められます。

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