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地震前に仕込んで以来3年ぶり…輪島で奥能登伝統の魚醤“いしる”作り再開「感謝の気持ち込めて届けたい」
南谷良枝さん:
魚を細かくして発酵しやすいように切り刻んで…これに塩をまぶして樽に漬け込む。うちの干物でも塩辛でも、この自家製のいしるがもう本当にないと味が決まらないので、私たちの商売の原点であるこのいしるを作れることがやっぱり、本当に嬉しいですね。
輪島市の南谷良枝さん。能登半島地震から2年半あまり、おととい、奥能登伝統の魚醤いしるづくりを再開させました。
南谷良枝さん(当時):
あっち側に傾いとるげん。ほら、歩いたら分かるやろ…
輪島朝市で塩辛などの加工品を販売していた南谷さん。地震で、祖母の代から受け継いできた「いしる」の樽が割れ、7トン近くあった中身のほとんどを失いました。
南谷さん:
2トン入っとる樽が(地震)で飛んで、浮いて、その重さで多分樽が割れてしまって…
あれから2年半あまり、南谷さんは、娘の美有さんと共に出張輪島朝市で全国各地を駆け回る毎日。いしるの原料となるまとまった量のサバやイワシがなかなか手に入らず製造再開できずにいました。
南谷さん:
これ(いしるの製造)を再開出来ないのが本当に心苦しくて…皆さん『急がんでいいよ、いつでもいいよ』って待っていてくれているんですけど…
しかし、この日…南谷さんが輪島にいるタイミングでまとまった水揚げがあり、急遽いしる作りが始まったのです。
地震前に仕込んで以来、実に3年ぶりのいしる作りです。
南谷さん:
今まで普通の日常の作業やったのが、ものすごくなんか価値があるというか…以前は「またいしる作らなんあかん、嫌や」って思っとったけど、今回は本当に作れてありがたいっていうか、ありがとうって思う。(魚を)獲ってきてくれた漁師さんとか、仲買人、(魚を)買ってきてくれた人とかに本当に感謝ですよ
南谷さん:
じゃ、最初のやつを入れます
今回仕込むのは約800キロ。3年間の熟成後、260リットルほどのいしるが完成します。まだまだ十分な量とはいえませんが、復興に向けた確かな一歩です。
南谷さん:
やっと皆さんにこれを届けられるかなと思ったら、しんどいけど嬉しさの方が上回るかなって感じ。感謝の気持ちが込もったいしるを届けたいです。