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赤字覚悟…“二次避難所”旅館の葛藤「切り捨てることはできない」 4月末まで観光客受け入れず

能登半島地震の発生からきょう2月12日で6週間です。避難者を受け入れている宿泊施設も葛藤が続いています。石川県加賀市のある旅館は赤字を覚悟しながらも4月いっぱいまで避難者を受け入れることを決断しました。

加賀市山代温泉にある宝生亭(ほうしょうてい)。いまは23室ある全ての客室を被災地の避難者に開放していて、家族連れを中心に83人が生活しています。

輪島から避難してきた家族:
「正直、水さえ来てくれれば生活はできるくらい。でも水がいつ来るか分からないし、3月になって(水が)来ているかもわからないし、もし来ていなかったらどうしようという感じですね」

能登半島地震で宿泊予約はほとんどがキャンセル。3月16日の北陸新幹線敦賀開業は旅館にとって大きな追い風となるのは間違いありません。

それでもー。

宝生亭・帽子山宗社長:
「すごい葛藤はあったんですけども、自分がその立場になったときに次どこ行けばいいかわからないというところで、やっぱり期限がどんどん迫ってくると、生活する上でのストレスもたまってきますし、短いかもしれませんけども、少しでも心の支えになったらいいなと思っています」

この旅館は4月末まで観光客は受け入れず、避難者を受け入れることを決めました。

しかし、これは簡単なことではありません。

国は災害救助法に基づき避難者を受け入れた施設に対して食事付きで1人あたり1万円を助成しています。

一般の客であれば懐石料理のメニューは月ごと。同じメニューを提供するため在庫の確保も容易です。

しかし、避難者には栄養に配慮した日替わりメニューを提供しています。

さらにー。

宝生亭・帽子山宗社長:
「だんだん(旅館の)入居者が仮設住宅、みなし仮設住宅の方に決まっていくことでどんどん(ホテルの避難者が)減っていくんですよね。だいたい当館で言ったら40人ほどをきってしまうと、今度は完全な赤字路線になってしまって、その期間をどういうふうに耐えればよいのかというのはすごく悩みどころではあります」

それでも、困っている避難者を切り捨てることはできないという帽子山社長。

善意の旅館が苦しまないようなアイデアが行政には求められています。

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