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地道な作業必要な漏水箇所の確認…なぜ断水の復旧には時間がかかるのか 応援の職員「まだ半分いってない」
奥能登を中心におよそ5万戸でいまだ断水が続いています。なぜ復旧に時間がかかるのか、志賀町の復旧作業の様子を取材しました。
地震発生からまもなく3週間が経ちますが、最大震度7の揺れを観測した志賀町では15日も給水所に行列ができていました。
給水に来た女性:
「生活用水です。志賀町中が断水しています」
給水に来た男性:
「小さい子もいるので沐浴とかに使ったりとか。持ち運びがやっぱり大変」
志賀町は浄水場の設備や地下に埋められた多くの水道管が破損し、18日14時時点で町内のほぼ全域にあたるおよそ7000戸で断水が続いています。
10日ごろからは横浜市などの水道局から派遣された職員が、地下に埋まる水道管の破損状況を調べたり、修繕を進めたりしています。
調査には、電気的に音を増幅させて地下に埋まる水道管の漏水を調べる漏水探知機が使われています。聞こえてくる音で漏水の有無がわかる機械で、地道な作業が続けられています。
横浜市水道局北部方面工事課の井上進吾さん:
「近くで(水が)漏れていたり、もしくは浸かっていたりすると高い音が流れて、遠いところで浸かっている場合はちょっと低い音が出ますので、漏水している箇所や浸かっている場所を特定していく形になります。大体1日に1箇所から2箇所くらい漏水しているところは見つかって修理しています」
断水を解消するには、道路1本1本の状況を探知機などでくまなく調べた上で、漏水した場所は、アスファルトをはがして修繕する必要があります。
井上さん:
「(水道管の)継ぎ手がこういう形で元々入っているんですが、地震の影響で抜けてしまって離脱した状態。離脱した状態のところからどんどん水が漏れてしまっていたので、地震の直後に役場の方がバルブを閉めて断水をした」
水道管は、その多くが地下1メートル以内に埋められています。地震で道路が陥没したり隆起した場所は、水道管も被害を受けています。修繕が必要な箇所は膨大で復旧の目途はたちません。
井上さん:
「大通りだとかメイン管路の修理や通水は終わっているんですけれども、枝道と呼ばれている住宅街の通りの方が締めている状態で断水状態。まだ半分は行ってないのかなと思います」
志賀町は22日から再開を予定している学校や避難所を中心に、一刻もはやい復旧を目指す方針です。