少なくとも約3mの津波が…空から見た無人の輪島市舳倉島 海女「ひどい…早く自分の目で見に行きたい」

04/26(金) 16:03

こちらの映像をご覧下さい。

FNNのカメラが初めて捉えた輪島市の舳倉島の様子です。

渡り鳥の楽園として知られ海女漁が盛んなこの島。

しかし今回の地震で大きな被害を受けていました。

稲垣キャスター：
「黄砂にけむる日本海前方に見えてきました舳倉島です」
「FNNのカメラでは地震発生以来、初めてこの舳倉島の様子を撮影するということになります」

輪島市の北およそ50キロに浮かぶ1周およそ5キロほどの小さな島。

それが「舳倉島」です。

世界でも有数の渡り鳥の休息地として知られ、毎年、春になるとバードウォッチングを楽しむ人や釣り人などで賑わっていました。

しかし…

稲垣：
「舳倉島の港、漁港の様子をご覧いただいています」
「この港の周り、いくつもの船が湾の中で身動きが取れない状況になっています」

舳倉島で最も高い地点の標高は12．5メートル。

そこに少なくとも2．9メートルの津波が襲いました。

稲垣：
「こちら津波がかなり島の奥にまで届いている様子を見ることができます」

「これはおそらく津波によって運ばれてきた船ではないかと思われます。内陸の方まで、港からかなり奥の方まで打ち上げられている状況が見られます」

さらに…

稲垣：
「この発電所のあたりの被害もかなりひどいですね。これも津波によって運ばれたものと思われます。相当のがれき、そして木材などがこの家の周りに散乱しています」

島で8つある神社のうち最も大きい「奥津比め神社（おきつひめじんじゃ）」。

島民が漁の安全祈願を行う場所ですが建物の周りの塀が倒れる被害が確認されました。

稲垣：
「ヘリは舳倉島の灯台の西側に位置する市立輪島病院の舳倉島診療所を捉えています」

能登半島地震が起きた元日に島にいたのは3人。

この診療所に避難しましたが電気も水もない状態でおよそ2週間孤立。

その後、自衛隊によって救出されました。

舳倉島の被害状況を確認した住民はほとんどいません。

そこで石川テレビは、この映像を舳倉島で海女をしている門木奈津希（かどきなつき）さんと夫で漁師の始（はじめ）さんに見てもらうことにしました。

2人：
「ここに多分ものがいっぱい本当はこんな箱とかが並んでいるのが多分」
「全部津波でないわ」
「ないわ、ここらも」
Q置いてあるものが？
「全部湾に流されてここの中に多分…」

カメラが捉えたのは2人の想像を上回る津波の被害でした。

門木さん：
「ここにもゴミがあるということはここまで波が来たってこと？」

始さん：
「船も打ちあがっとるわ」
「多分地震自体はこっち（本土）みたいにひどいことはなかったけど津波がこっちは…」

本来ならこの時期はワカメ漁が始まり島が賑わう時期です。

門木さん：
「ちらっとは聞いていたけどひどいですね。とりあえず早く自分の目で見に行きたいです」

始さん：
「津波でゴミがひどいね」
「とにかく舳倉島にずっといる人たちは早く行って…舳倉島に戻りたいという人もいる」

門木さん：
「みんな戻りたいと言っているし早く片づけて早く帰れるようにしてあげたいですね、みんなで」