訪問人数が前年比減の市も…北陸新幹線の敦賀延伸から1か月 金沢-福井の利用客はコロナ禍前比で12%増

04/16(火) 17:53

北陸新幹線の県内全線開業から16日でちょうど1カ月です。JRによりますと開業からこの1カ月で金沢ー福井間を利用した人は72万3000人とコロナ禍前よりも1割以上増えた事がわかりました。

先月16日に開業した北陸新幹線金沢敦賀間。JR西日本によりますと、開業から1か月間に金沢福井間を利用した人は去年の同じ時期より26パーセント多い72万3000人。コロナ禍前の2019年と比較しても12パーセント多くりました。

リポート：
「100年に1度のチャンスと言われる新幹線開業。小松駅開業から1カ月。街中の人出は増えたのでしょうか。」

小松駅前の商店街。平日の午前中ということもあって人の姿はまばらです。

東京からの観光客：
「東京から新幹線で。」
（小松に来たいという理由はあったんですか？）
「特別あったわけじゃなくて北陸応援割があったので。」
（駅前の賑わい見て正直みてどうですか？）
「寂しいですね。全然人歩いてないなと思って歩いてました。」

商店街に店を構える創業370年の日本茶専門店に聞いてみました。

長保屋茶舗　長谷部英夫さん：
「平日はそんなにお客様多くないですけども以前から比べると気持ちだけ増えたかなっていう気もします。観光客が増えてほしいなとおもっていますけどその辺は、我々もイベントとか行事をおこなっていかないといけないかなと思っています。」

炭火で焼いた焼き豚が人気の精肉店では…

中出精肉店　中出暁史さん：
「正直本当に開業日はすごい人で賑わってさあこれからって、これから沢山の人が訪れてくれるなっていう期待があった期待が強かっただけに今の現状は、正直少し少ないなっていう思いはあります。なので観光というものにももうちょっと力を入れていかないといけないのかなとやっぱり核になるような施設やったりそういうものが必要なのかなと思ってます」

スマートフォンなどの位置情報を元に人流を分析するソフトバンク子会社のAgoopによりますとこの1カ月に小松市を訪れた人は、去年の同じ時期より7パーセント増加したと言う事です。

もう一つの新たな新幹線駅は…

大阪からの観光客：
「石川に行こうと思ってみんなで来ました」
「京都からこっちの方が少なかったね」
「ここの駅の方は少なかったね確かに」
「少なくてびっくりしましたけどね新幹線も空いていたし」

先ほどのAgoopのデータによりますと加賀市を訪れた人の総数は、小松市とは一転、去年より3パーセント少なくなりました。

ただ、加賀温泉郷協議会の和田守弘（わだ　もりひろ）会長は、開業後の観光客の入り具合について

和田会長：
「旅館に関しましては北陸応援割が実施ということで非常にたくさんのお客様にご利用いただいております。ただ、首都圏からというよりも北陸、地元のお客様が今回ご利用が多くてまだ全体の7割から8割がマイカー利用ということで新幹線を利用してというところの増え方っていうのはまだまだこれからなのかな」

能登半島地震の風評被害はほぼ無くなったと言うことですが、飲食店関係への支援策が足りないと感じています。

和田会長：
「飲食店がなかなかお客様がもどっていないということで観光協会は旅館だけでなくいろんなお店の集まりなのでクーポン施策が残念ながらない。まだまだ戻りとしては厳しいのかな」

馳知事は今後について、さらなる広報に努め集客を進める考えを示しました。

馳知事：
「今後はGW後も（北陸応援割の）準備をしております。能登はこういう状況ではありますが金沢以南はたくさん観光プランも用意していますし、よりいっそうの広報をして来ていただけるように観光関係者と協力してしっかりと打ち込んでいきたいと思います」