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大規模火災乗り越え…金沢市で1日限りの“出張輪島朝市” 客の笑顔に出店者「命ある限りやっていきたい」

地震で大規模な火災が発生した輪島市の朝市通り。

23日、金沢市の金石港では1日限りの「出張輪島朝市」として復活し会場は多くの笑顔であふれていました。

午前5時。会場に次々と集まり始めた輪島市朝市組合のメンバー。

干物などの海産物や工芸品など28の店が出店します。

組合メンバー:
「がんばります!」「今年初商いです。」

日本三大朝市の一つで1200年以上続く「輪島朝市」

地震による大規模火災で朝市通りを含む一帯が焼失しました。

「朝市の火を絶やすまい」金沢市の金石地区が手を差し伸べ、「出張輪島朝市」として1日限りで復活することになりました。

そして午前8時。

輪島伝統の高州太鼓の響きで「輪島朝市」復活をつげました。

この日を待っていたのは、お客さんもです。

オープンと同時に身動きが取れない程多くのお客さんが詰めかけました。

お客さん:
「どこからきたの?大阪です。この朝市のために?ほんと!!」

大阪から来た人:
「頑張ってほしい!」

お客さん:
「輪島の干物が食べたくて(来ました)」
「しょっちゅうやってほしい」

朝市メンバーの一人南谷良枝さん。

自宅兼工房が傾き金沢に2次避難する中この日のために準備した商品があります。

南谷さん:
「これ去年とれた輪島産の真イカ」
「皆さん商品がなくなった中で唯一生き残ってた商品(イカ)なので結構貴重ですね、輪島産ていうのは」

なんとか残っていた輪島産のイカを使った塩辛を仕込みます。

南谷さん:
「商品を売ってお金儲けっていうよりもやっぱりお客さんの顔見たい、見ておしゃべりしたい」

そして迎えた当日・・・

お客さん:
「久しぶり元気そうでよかった」

「これ最後の一個!」南谷さん特製の塩辛。

わずか1時間足らずで完売です。

南谷さん:
「売れました!嬉しい!また作る!」
「幸せな日になった胸ポッカポカ色々あったけど、がんっばてきてよかった」

二木さんとお客さん:
「元気元気大丈夫よあんたどこにおるが?がんばってね」

二木さん:
「最高やった。懐かしい人ばっかきてくれて嬉しかった。」
「みんな顔見に来てくれて買ってくれて」
「命ある限り、あれする限りやっていきたいよ」
「本当に生きがいやわ」

会場の一角に設けられたボードには・・・

メッセージ:
「朝市はずっとそこにあるもの。」
「がんばれのと!」

当たり前の日常が当たり前でなかったことを実感させられた能登半島地震。

次回はゴールデンウイークの開催が予定されています。

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