石川テレビ

 

第510回石川テレビ放送番組審議会 令和4年1月18日(火)

   ※新型コロナウイルス感染拡大防止、3密を回避するため、会議室での出席と
Microsoft Teamsを利用したWebでの出席を併用して開催

【出席委員】

委 員 長 岡 能久  
副委員長 前田 昌彦
委   員 毎田 健治 谷内江 潤子
岩木 弘勝 北 篤司
松田 若子 宮本 陽子
金光 秀和 北尾 美帆

以上10名

1、審議番組(合評)

「桂文珍の新春夢対談 〜五感で拓く!石川の未来〜」
  令和4年1月4日(火) 午前9時50分〜10時50分 放送

毎年恒例で15回目を数える桂文珍さんの対談番組だが、国立工芸館名誉館長に去年招かれた中田英寿さんはタイムリーで豪華なゲストだ。女優の羽田美智子さんも、金沢市東山の料理旅館を舞台にしたドラマ「花嫁のれん」の主演や、金沢百万石まつりでの「お松の方」役など、石川県にゆかりの深い2人の話には興味をひかれた。
ゲストが少ないのは新型コロナ感染対策の一環だと思うが、3人での番組進行は、中田さんも羽田さんも工芸や農作物に対する強い熱意をしっかり語られていたので、逆にじっくり話を聞けて良かった。
中田さんがなぜサッカーと全く畑違いの仕事をしているのか疑問に思っていたが、工芸に携わっている理由を本人の口から直接聞くことができた。「サッカー選手だったからと言って、なぜサッカー以外のことができないと思われるのだろう?」という中田さんの言葉が非常に印象的で引き込まれた。
羽田さんが番組の中で「花嫁のれんをくぐるので石川県は離婚率が一番低い」と言っていた。本当かと思って調べたら、全国第5位だった。エピソードとしては面白いし、離婚率が低いのも事実だが、「実際には47都道府県で5位でした」などの補足スーパーがあった方が良かった。
東京都目黒区の旧前田家本邸は行ったことがない。通常は非公開の2階の居間が収録場所だったが、他の場所は公開されているのかなど、もう少し補足情報があれば親切だった。
中田さんは工芸、羽田さんは農作物に興味を持ってビジネスをされているのは分かったが、一般的で抽象的な話になってしまい、具体的な石川県の話題につながらなかったのは残念だった。特に中田さんは47都道府県すべてを訪れているので、石川県の伝統工芸についての感想やエピソードを聞きたかった。
番組タイトルは「五感で拓く!石川の未来」だったが、この「五感」という言葉が番組のどこにつながっているのかよく分からなかった。ナレーションで「石川の伝統文化の未来について語り尽くします」と入っていたが、九谷焼や加賀友禅や漆器など石川県の伝統工芸などに具体的に触れられていなかったので、タイトルとの齟齬を感じざるを得なかった。
サッカー時代の中田さんのインタビューでは気難しくてぶっきらぼうな印象があったが、番組ではジョークを交えながら上手く切り返したり、コロナ禍の影響について逆に文珍師匠に尋ねて話を引き出したり、非常にコミュニケーション能力があって表情も豊かで、中田さんの印象が変わった。
落ち着いた対談番組だったが、後半は3人の話ばかりで画面はいささか単調だった。2人には新しい技術を使った発信力があるので、コンセプトムービーなどがあるのならば、番組内で使用すれば変化が付いたのではないか。
「コロナ禍が自分の生活や仕事を見つめ直すきっかけになった」という話には共感。新春にふさわしく、コロナ禍にある石川県民にとっても明るく前向きな内容で、非常に質の高いエンターテインメントになっていた。

2、訂正・取り消し放送について

事務局より令和3年11月1日〜12月31日までの自社制作番組放送の中で上記に該当した番組はなかった旨、報告した。


3、番組に関する問い合わせ、苦情など
令和3年11月1日〜12月31
日までに編成部に寄せられた意見

 ▽令和3年11月お問い合わせ
電話 22件
メール 31件
はがき・その他 0通
 ▽令和3年12月お問い合わせ
電話 19件
メール 18件
はがき・その他 0通

「マンスリーNote」放送 令和4年1月30日(日) 午前11時45分〜11時50分(字幕放送)
            再放送 令和4年1月31日(月) 深夜2時46分〜2時50分(字幕放送)

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