石川テレビ

 

第495回 石川テレビ放送番組審議会 令和2年6月9日(火)

   ※新型コロナウイルス感染拡大防止、3密を回避するため、会議室での出席と
Microsoft Teamsを利用したWebでの出席を併用して開催

【出席委員】

委 員 長 岡 能久  
副委員長 前田 昌彦
委   員 毎田 健治 谷内江潤子
岩木 弘勝 北  篤司
松田 若子 宮本 陽子
金光 秀和 北尾 美帆
以上10名
1、審議番組(合評)

「能登2020 〜過疎を生きる〜」
  令和2年5月30日(土) 午前10時30分〜11時25分 放送

能登の「いま」をしっかりと描きながら、日本ひいては世界の将来をも考えさせるような骨太の番組だった。
外国からの技能実習生、いわば外国人労働力に近い将来は支えられなければ生活が成り立たない、そういう現実になるということを突き付けられ、愕然とした。
番組の構成次第では暗くなりそうな内容だったが、一貫して暗い感じがすることなく見ることができた。
穴水の特別養護老人ホームの外国人実習生の確保に対する努力、イカ釣り漁によるスルメイカの漁獲高の激減の中、伝統を守ろうと、船を減らしてはいけないということで、約3000km先の太平洋にイカを求める小木の取り組みなど、生きるために何をしているのかがよくわかった。
技能実習生たちの熱意とか、希望とか、雇用主との信頼関係、親子のような関係というところがとてもホッとするような番組だった。
前向きに働き、生きようとする技能実習生の姿が、特に印象に残った。
番組冒頭のドローンの映像はとても印象的で、能登の過疎という現実をワンカットで表現した素晴らしい映像だった。
浜辺美波さんのナレーションは、自然で、とても好感が持てた。
外国人技能実習生や特定技能の制度、あるいは世界の高齢者人口などについて、しっかりと数値などを挙げながら説明がなされていた点は良かった。
ミャンマー人のココウさんの「日本には毎日仕事がある」という言葉で、仕事を選べることがどれだけ幸せなのか気付かされた。
この番組の主軸は何なのかというところに少しぶれが感じられた。伝えたいという気持ちと、それが実際に伝わるということの違いがあるのではないか。
能登の外国人労働者は増えているのか、どうなっているのか、数字があっても良かったのではないか。
実習生のインタビューが数回あり、聞き取りにくい言葉が何度かあった。文字か受け答えでの補いが欲しいなと思った。
タイトルの「過疎を生きる」、普通、「過疎に生きる」かと思ったが、あえて「過疎を」としたことに対して、何か思い入れがあるのか。
作り手は、ゆっくり時間をかけて、色々と勉強していて、あれもこれも必要だと思うかもしれないが、何も用意のない視聴者にとって、その時、瞬時に理解するのは大変であると感じた。
コロナの問題は、あえて取り入れる必要があったのかなと。このコロナによって、日本の社会のあり方、経済が大きく転換していき、技能実習生の取り組みにも大きな変化が来るのではないかということで、途中で入れたのか聞きたい。
番組冒頭のテーマと最後の結論の部分との違和感がとても気になった。最後のシーンで「人々は諦めることなく、明日を見続けていました」というナレーションとイカ釣り船が大海原に向けて出航していくシーンに続いて、「安倍総理の緊急事態宣言解除」の映像とスーパーが入ったが、番組テーマから考えれば、出航のシーンで終わっても良かったのではないか。

2、訂正・取り消し放送について
事務局より令和2年5月1日〜5月31日までの自社制作番組放送の中で上記に該当した番組はなかった旨、報告した。

3、番組に関する問い合わせ、苦情など
令和2年5月1日〜5月31
日までに編成部に寄せられた意見

 ▽令和2年5月お問い合わせ
電話 31件
メール 74件
はがき・その他 1通

「マンスリーNote」放送 令和2年6月28日(日)午前11時45分〜11時50分(字幕放送)
            再放送 令和2年6月29日(月)深夜1時53分〜1時57分(字幕放送)

Copyright (C) Ishikawa TV. All Rights Reserved.
このホームページに掲載されている文書・映像・音声・写真等の著作権は石川テレビに帰属します。