石川テレビ

 

第487回 石川テレビ放送番組審議会 令和元年9月3日(火)

【出席委員】

委 員 長 岡 能久  
副委員長 前田 昌彦
委   員 谷内江 潤子 岩木 弘勝
北  篤司 松田 若子
宮本 陽子  
   
以上7名
1、審議番組(合評)

「神か悪魔か」
令和元年5月25日(土)午前10時30分〜11時25分 放送

辻政信という人物について、今回、初めて知った。
番組冒頭で、簡単に辻の人生を紹介したことは、すごくわかりやすく、全体的なトーンも淡々と構成してあり、作りとしては良かった。
「生きることへの執念」といったものがテーマになっているのかなと感じた。
生まれた時代が不運だった。時代が違えば、軍人になる必要もなく、逃亡の必要もなく、政治家として活躍するならば、外交に長けた才覚が国際平和に活かされたのではないかと思った。
山崎豊子さん原作の「不毛地帯」のモデルといわれ、伊藤忠商事で活躍した瀬島龍三さんのことが頭に浮かんだ。
「神か悪魔か」というタイトルは、キャッチーで視聴者には何だと思わせられるようなタイトルだが、一方では、週刊誌的なのかなと思った。
なぜ、辻政信を取り上げたのか。制作の意図が何だったのだろうか、制作者は何を視聴者に伝えたいと思ったのか。
戦犯で逃亡していた人が国会議員にどうしてなれたのか。もう少し肉付けがあれば良かった。
逃亡生活が何年間かあったが、経済的にどうやっていたのか、誰か支援していたのか。
次男の毅さんが紹介していた自叙伝の中身をもっと知りたいと思った。生きる道を選ぶまでの葛藤が記されていたということで、生きることを選ぶまでの心の動きに触れられる内容の紹介があると良かった。
評価がすでに決まっていることに対して、疑問や反論を呈するのであれば、もっとしっかりした検証や取材が必要であると思う。
彼の人柄とか内面的な部分に触れられる具体的なエピソードがあると、見ている側にも深く何か感じ取れるものがあったのではないか。
番組の中で「戦争放棄の憲法を守り抜くことに余生を捧げる」という辻の著書の引用と、議員になってから「自衛隊の増強」を主張するという話があり、矛盾していると思った。
部下に自殺を強要したとか、色々な悪評があった。その「負」の部分、「闇」の部分について、出演した関係者に配慮して抑え気味だったのかなと。物足りない感じがした。
見終わったあとに、どう言葉にしたら良いのかわからないモヤモヤとしたものが心に残った。

2、訂正・取り消し放送について
事務局より令和元年7月1日〜8月31日までの自社制作番組放送の中で上記に該当した番組はなかった旨、報告した。

3、番組に関する問い合わせ、苦情など
 令和元年7月1日〜8月31日までに編成部に寄せられた意見)
 ▽令和元年7月お問い合わせ
電話 30件
メール 40件
はがき・その他 9通
 ▽令和元年8月お問い合わせ
電話 38件
メール 59件
はがき・その他 10通

「マンスリーNote」放送 令和元年9月29日(日)午前11時45分〜11時50分(字幕放送)
            再放送 令和元年9月30日(月)深夜3時28分〜3時32分(字幕放送)

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