石川テレビ

 

第482回 石川テレビ放送番組審議会 平成31年3月12日(火)

【出席委員】

委 員 長 岡 能久  
   
委   員 毎田 健治 谷内江 潤子
岩木 弘勝 北  篤司
松田 若子 北尾 美帆
   
以上7名
1、審議番組(合評)

アングル2019「“ごちゃまぜ”の町 〜行善寺温泉ものがたり〜」
平成31年2月23日(土)午後3時30分〜4時00分 放送

どのシーンを見ても、温泉を場にして地域の人々と障がい者が心を開いて一つになっているのが伝わってきた。
「誰でもどこかに劣等感があるが、どうやってそれを消していくのか。自分に自信を持って出来ることを増やしていくこと」という言葉が感銘深かった。
人と人との関係がうまくいかない、他人を思いやる気持ちが足りないなど、憂うべき社会になっている中、人間の生きる力をどうやって取り戻していけば良いのかと考えている時に、タイムリーな形で、解決の一部があったと思わされるような番組だった。
“ごちゃまぜ”と表現することで、温かみが伝わってきて、タイトルとして良かった。
内容が温泉施設内や利用する人たちの様子ばかりにも関わらず、不思議と30分の放送時間の時間感覚がなくなるほど見入ってしまった。
上田裕太さんの「障がいがあるとかないとか、そういう区別が嫌だ。皆、一緒なんだ」という言葉が印象的だった。
二人の若者を中心に番組が組み立てられていたが、二人とも色々な困難や様々な苦手意識を乗り越えて、自分の居場所を見つけて、生き生きと暮らしている姿をうまく捉えていた。
「誰かに必要とされる」「誰かの役に立つ」「誰かに感謝される」「誰かに愛される」という「人間の究極の四つ幸せ」の内、「必要とされる、役に立つ、感謝される」ことは、仕事をしなければ得られないことで、社会的弱者が仕事を通して人生の喜びを作っていく、そんな番組だった。
印象としてはスケッチのようで、平均的にこの施設、この町をサッと紹介していて、問題意識を持っている人なら十分だが、テレビは録画しない限り、問題意識を持っていない人にとって、時間とともに消える。この番組は消え去ってもらいたくない番組だなと思った。
雄谷理事長の発想と理念はどこから来たのか、「作ってみたら、こんなふうになって不思議だった」という言い方をしていたが。
過去の障がい者への公共交通機関の乗車拒否の映像が流れ、衝撃だった。マイナス方向に映るような映像を使う場合には、何か配慮とか検討されているのか。
清掃に関してはいつも一人ですべての作業を行っているのか、実際と異なるのではないかと、疑問に感じた。
給与明細を開くシーンについて、金額を読んでいるのが聞こえ、とても驚いた。この状況を放送することは、問題視されるのか、大したことではないのか、評価は如何なものなのか。
「ここのおかげで地域が繋がった」というインタビューがあったが、番組全体としては施設の中の映像がほとんどで、地域と一体となったことをうまく表現出来るようなシーンがあると良かった。
何か忘れられない一つのメッセージを短い温かい番組の中で発信するためには、どうしたら良いのか。短い時間だから仕方がないという言い訳なしに、視聴者と番組との一期一会という形で考えて欲しい。

2、訂正・取り消し放送について
事務局より平成31年2月1日〜2月28日までの自社制作番組放送の中で上記に該当した番組はなかった旨、報告した。

3、番組に関する問い合わせ、苦情など
 (平成31年2月1日〜2月28日までに編成部に寄せられた意見)
 ▽平成31年2月お問い合わせ
電話 53件
メール 26件
はがき・その他 8通

「マンスリーNote」放送 平成31年3月24日(日)午前11時45分〜11時50分(字幕放送)
            再放送 平成31年3月25日(月)深夜2時43分〜2時47分(字幕放送)

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