石川テレビ

 
石川県能登町不動寺地区。人口500人あまりがコメ作りで生きてきた小さなむらだ。
午後7時、廃校になった小学校から歌声が響く。毎年、農作業がひと段落する6月の第4土曜日と11月の第3土曜日に住民が集まって手作りの音楽祭「水車の里の音楽会」を開くのだ。  
 

出演者は小学生から60代まで様々。
うまい下手関係なく、誰でもステージに立ち、音楽を通して今の自分を表現する。歌は人に寄り添い、暮らしに寄り添い、そして生きることに寄り添う。
実は、地区には明治の終わりに音楽が好きな若者たちが結成した農民楽隊があった。

 
 
 
楽隊は祭りや運動会を盛り上げ、見たこともない金管楽器に子どもたちは憧れた。
今宵も里山にロックが響く…音楽を愛してやまない人々のものがたり。
 
 

ナレーション:宇崎竜童
宇崎さんのコメント:
レコード会社が音楽を作って、テレビやラジオを通して人が聴く…そういう流れが長く続いている。でも、なんでもない普通の人が歌を作って、それをみんなが発表しあいながら、子供から大人までが一体感を持てるのが音楽の原点。「水車の里の音楽会」のような場所は音楽の本来のあるべき姿だと思う。彼らは自分の思いをそのままズバリ日記に書くように歌詞に込めている。それを聞いた人が触発されて、また歌を作る。その連鎖によって、地域が世代を超えて繋がっていく。今の時代にああいう場所があることがうらやましい。番組を見て、勇気づけられる人や自分も歌ってみようと思う人は多いんじゃないかな。


<再放送> 2018年8月24日(金)午前9時55分〜

 (C) Ishikawa TV.
このホームページに掲載されている文書・映像・音声・写真等の著作権は石川テレビに帰属します。