石川テレビ



かどなが
かずお
角永
和夫
氏(71歳)
造形作家

<受賞理由>
受賞者は白山市鶴来にスタジオを持ち、主にアメリカ西海岸を拠点に国際的に活躍する現代美術の作家です。木、竹、紙、シルク、ガラスなど身近に存在する素材を生かし、物質の変容の様相を提示して、自然と人間の関係性を問い続けています。
1946年石川県鶴来町(現・白山市)に生まれ、鶴来高校を卒業。建築を学ぶために上京。激動する社会を背景に激しく変化する現代美術の最先端の動向に触れ、コンセプチャル・アート(概念芸術)に興味を持ち、1970年代初め、造形的作品の制作を開始しました。

巨大な丸太を横倒しにし、水平にミリ単位で薄くスライスし、元の丸太の状態に戻すというユニークな作品を創りだしました。ありふれた素材に隠された秘密を見せられ、その意外性は美術界に衝撃を与えました。国際的にも注目され、スウェーデン、オランダのギャラリー個展に始まる海外展は、アメリカ各地のギャラリーや美術館をツアーする企画展につながりました。
その後、紙、竹、蚕を素材に作品のバリエーションを広げ、1990年代にはスタジオに溶解炉を設けてガラスの作品作りを開始。2011年には2万頭の蚕を使った平面繭を出現させるなど、その長年にわたる創造性豊かな美術活動は国際的に高い評価を得ています。

やまだ
まさひと
山田
正仁
氏(62歳)
金沢大学大学院 脳老化・神経病態学(神経内科学)教授
金沢大学附属病院 神経内科長
<受賞理由>
受賞者は1996年、認知症高齢者の中に、症状はアルツハイマー病に似ているが脳の変化が異なる新たな疾患を見出し、『神経原線維変化型老年期認知症(SD-NFT)』と命名しました。最新の『認知症疾患診療ガイドライン2017』では一つの章を用いて記述され、認知症疾患に携わる医師であれば誰もが知っていなくてはならない疾患です。
さらに、受賞者らは、認知機能が正常な状態から『神経原線維変化型老年期認知症』に至る脳の変化の過程全体を含む概念として『原発性年齢関連タウオパチー(PART)』を提唱し、解明を進めています。
また、2001年、アルツハイマー病に次いで多い『レビー小体型認知症』の診断法として、受賞者が中心となって編み出した「心臓の状態」で判断する新しい方法(MIBG心筋シンチグラフィー)を発表、臨床研究を重ね、提案し続けてきた方法が、昨年、国際的な診断基準に採用され、新たな国際診断基準作成に貢献しました。
受賞者は認知症診療への世界的な貢献とともに、七尾市中島町における地域コホート研究を起点とする認知症の早期発見・予防をめざすプロジェクト研究「なかじまプロジェクト」、文部科学省事業による北陸地域における認知症プロフェッショナル医師の育成プログラム「認プロ」などをリーダーとして推進し成果を挙げています。

おか よしひさ
能久
氏(68歳)
株式会社能作 代表取締役会長
公益社団法人金沢能楽会 理事長
<受賞理由>
受賞者は、安永9年(1780年)創業の「能作」7代目当主。老舗漆器店を経営する一方、金沢漆器商工業協同組合理事長として、高度な蒔絵技術で知られる金沢漆器の伝統を継承し、その振興を通して伝統工芸の発展に尽力してきました。
また、欧州向けの漆器の開発や展示会の開催を行ない、伝統の金沢漆器に新たな可能性を見出す活動を推進しています。
2007年経済産業省より地域産業資源活用支援事業の認定を受け、以後5年間、ミラノ、ウィーン、パリを中心に展示会を開催し、ヨーロッパでの販路拡大を目指すことで、金沢漆器を世界に知らせたいという海外戦略に成果を上げました。
また、40代には茶道裏千家淡交会青年部全国代表者会議議長として、茶道発展に尽力を重ね、現在も茶道裏千家漆芸部門定期巡回講師として、全国各地において講演活動を続けています。県内においても、石川県茶道協会常任幹事として金沢の茶道界にはなくてはならない存在となっています。金沢能楽会の理事長を務めるなど、加賀百万石の伝統文化の語り部として活躍されています。
それとともに金沢商工会議所常議員、金沢市教育委員、金沢調停協会副会長、等々の役職を担うことで、金沢の中心街の新たな街づくりをはじめ、地域の発展にも積極的に取り組んでいます。

しぶや
としお
渋谷
利雄
氏(81歳)
写真家、石川県観光スペシャルガイド
<受賞理由>
受賞者は日本写真専門学校を卒業後、羽咋市で写真店を営む傍ら、写真を撮り続けてきました。
半世紀にわたる祭りの写真は1960年代後半に、珠洲市蛸島町で初めて見たキリコの魅力に取りつかれたことがきっかけでした。その後、自動車で年間4万kmも走り回り、撮影した写真は50万枚にも及びます。その取材活動は、まさに人生そのものであり、 失われてゆく貴重な無形文化財の記録と、その啓発に努められてきました。
近年は、受賞者は勇壮で迫力のある「能登の祭り」だけではなく、能登の海岸線に沿った「夕日」、そして能登各地の各家庭で何百年にもわたって大切に育てられた「のとキリシマツツジ」を「能登の三朱」として、能登半島全体の観光資源として、一元化し提示しています。
「のとキリシマツツジ」の写真展を発祥の地である鹿児島県霧島市で開いたことがきっかけとなり、「全国キリシマツツジ-サミット」が開催されるなど、全国の人たちとの交流を生み出しました。
受賞者は、能登のもつ豊かな文化を地道に記録し続け、その魅力を映像によって全国に発信することで観光に尽力しています。
 
○ITCクラブとは

昭和52年11月、石川テレビ放送が創立10周年記念事業の一つとして県内在住の有識者で構成する「ITCクラブ」を結成、地域の発展と地方文化の向上を目的に以下の事業を行う。

1. 石川テレビ賞の選考、贈呈
2. 講演会の開催
3. その他クラブの目的に沿う事業

平成30年3月1日現在の会員数 150名

○石川テレビ賞とは‥‥‥

昭和53年5月、ITCクラブにより創設、石川県内に在住する個人または団体で、教育文化、産業経済、美術工芸、スポーツ、社会福祉などの各分野で地域社会の発展、向上に貢献、また将来性が極めて顕著なものに贈られる。
候補者はクラブ会員から推薦されたものに限り、同クラブ内で選考委員会を設けて決定する。
昭和53年の第1回から平成29年の第40回までに165個人、15団体を顕彰。

○お問い合わせは‥‥‥

ITCクラブ事務局(槇野)
920−0388 金沢市観音堂町チ−18
石川テレビ放送
電話 076−267−2141

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