ふたつか
おさお
二塚
長生
氏(70歳)
染織作家 日本工芸会参与
重要無形文化財「友禅」保持者
<受賞理由>
受賞者は富山県高岡市に生まれ、高校卒業後、金沢市内の加賀友禅工房で修業し伝統的な友禅の技法を学び、1974年独立。
以来、技を鍛え磨きあげ伝統的な友禅技法を高度に身につけるとともに、技法・表現上の研究を重ねて芸術性の高い独自の作風を確立しました。
それは糸目糊を主役にすることでした。
受賞者は江戸時代中期に流行した、糸目糊置きによって模様を白く表す「白上(しろあ)げ」と呼ばれる技法を駆使し、水や風などの自然の動きを抽象的に表現しています。線は真っすぐな中にも点々とした雰囲気を合わせもつことで機械的になりやすい模様に温かみを与えているのも特徴で、伝統的な技法を用いながらも、斬新でダイナミックな作風は、高い評価を得ています。
1991年の第28回日本伝統工芸染織展で《友禅着物「寒瀑」》が文化庁長官賞を受賞したのをはじめ、2000年の第47回日本伝統工芸展で《友禅着物「白波」》が文部大臣賞など、数々の賞を受賞。
2010年には重要無形文化財「友禅」保持者に認定されています。

みずの
いちろう
水野
一郎
氏(76歳)
金沢工業大学教授
<受賞理由>
受賞者は北陸の風土に根ざす優れた建築設計と文化的な都市計画に基づく新しい街づくりの提案をしてきました。
「新たな伝統工芸の発展と地方都市金沢の自律」の宣言文を掲げ、金沢工業大学を拠点に建築教育、建築設計、都市環境デザイン等、様々な活動をし、グッドデザイン大賞を受賞した「金沢市民芸術村」をはじめ、「獅子ワールド館」、手づくり木工館「もく遊りん」などを、金沢市を中心に北陸に建つ多くの公共施設を設計し、この地方の風土に相応しい、地元産材を活用した、優しい、楽しい空間をつくっています。
また新しい街づくりの提案と実践では、総合研究開発機構に提出した受賞者の論文「伝統工芸と街づくり・金沢の試み」で日本の中で1位になる可能性がある工芸を旗印にして、潜在的な高い技術と感性を持ったものをつくろうという運動につなげています。
工芸を梃子にした街づくり、産業づくりという「金沢伝統工芸街構想」プロジェクトの提案もしています。
これらの活動が、「都市美文化賞」の制定や「ユネスコ・クラフト創造都市」の認定につながっています。
今日の金沢の街のたたずまいは明確な理念を背景に、計画的な街づくりが進められています。その中での受賞者の役割は大変大きく、今後の街づくりに重要な存在となっています。

かんうん
寒 雲
氏(62歳)
歌手 プロデューサー
<受賞理由>
受賞者は、台湾・台北市に生まれ、1986年来日、1992年に日本での歌手活動を始め、1999年の「台湾中部震災救援チャリティーコンサート」に関わったことでチャリティーコンサートや日台文化交流に取り組むようになりました。
日台文化交流では2001年に「日台青少年文化交流」を小松市で開いたのをはじめ、2011年には東日本大震災チャリティー「台日文化交流コンサート」を金沢、東京、大阪、台湾で開催。
また、2013年の小松・台北便デイリー化を記念した「台湾オペラ小松公演」では、日・台両国の小学生も舞台の内外で交流を深めています。
2004年、新型肺炎(SARS)に感染した台湾人医師が宿泊したことで風評被害が最も大きかった小豆島で私財を投げ打って「200人宿泊無料イベント」を開催しました。2005年の中越地震、2007年の能登震災でも私財を投入して支援のチャリティーコンサートを行っています。
受賞者は、音楽を通じて日本、特に石川県と台湾の交流、青少年の交流を進める一方、私財を投じてのチャリティー活動にも力を注いでいます。
 
なかだい
たつや
仲代
達矢
氏(84歳)
俳優 無名塾主宰
<受賞理由>
受賞者は30年余りに亘って、無名塾の合宿や公演などを通して能登からの“演劇”文化の発信、そして町おこしに貢献してきました。
受賞者と中島町(現・七尾市)との出会いは、1983年のご夫妻での能登旅行。その時立ち寄った中島町の自然環境に感銘、「自然の豊かな中島町で稽古が出来たら」と考えたことがきっかけ。その後、1985年から受賞者が主宰する無名塾の夏期合宿が開始され、毎年、恒例となっています。
無名塾の合宿では、町内小中学校生に練習を公開したり、高校の演劇部や地域の青年団サークルとの交流などを行ってきました。
1995年に開館した能登演劇堂では、建設構想時から舞台設計の監修などに尽力、中島町の名誉町民に、そして能登演劇堂の名誉館長を委嘱されました。
こけら落とし公演に「ソルネス」、翌1996年の「リチャード三世」以降、有名作品をほぼ毎年上演、1997年の「いのちぼうにふろう物語」をはじめ、4年に一度のロングラン公演を開催してきました。
演劇を地域の文化資源として育て、“演劇文化による町づくり”として全国にも注目されています。
この6月には、能登でロケをした主演映画「海辺のリア」が公開、10月に能登演劇堂でのロングラン公演「肝っ玉おっ母と子供たち」も控えています。
 
○ITCクラブとは

昭和52年11月、石川テレビ放送が創立10周年記念事業の一つとして県内在住の有識者で構成する「ITCクラブ」を結成、地域の発展と地方文化の向上を目的に以下の事業を行う。

1. 石川テレビ賞の選考、贈呈
2. 講演会の開催
3. その他クラブの目的に沿う事業

平成29年4月1日現在の会員数 150名

○石川テレビ賞とは‥‥‥

昭和53年5月、ITCクラブにより創設、石川県内に在住する個人または団体で、教育文化、産業経済、美術工芸、スポーツ、社会福祉などの各分野で地域社会の発展、向上に貢献、また将来性が極めて顕著なものに贈られる。
候補者はクラブ会員から推薦されたものに限り、同クラブ内で選考委員会を設けて決定する。
昭和53年の第1回から平成28年の第39回までに161個人、15団体を顕彰。

○お問い合わせは‥‥‥

ITCクラブ事務局(上野・槇野)
920−0388 金沢市観音堂町チ−18
石川テレビ放送
電話 076−267−2141

(C) Ishikawa TV
このホームページに掲載されている文書・映像・音声・写真等の著作権は石川テレビに帰属します。