石川テレビ

 

第515回石川テレビ放送番組審議会 令和4年6月14日(火)

   ※新型コロナウイルス感染拡大防止、3密を回避するため、会議室での出席と
Microsoft Teamsを利用したWebでの出席を併用して開催

【出席委員】

委 員 長 岡 能久  
副委員長 前田 昌彦
委   員 毎田 健治 谷内江 潤子
岩木 弘勝 北 篤司
松田 若子 谷口 陽子
金光 秀和 北尾 美帆

以上10名(うち2名はレポート提出)

1、審議番組(合評)

石川テレビドキュメンタリー「逆転バカ」
  令和4年5月7日(土) 午前10時25分〜11時20分 放送

金沢美術工芸大学の大学院生、深田拓哉さんと秋山雅貴さんの2人の生き方や考え方の違いのコントラストがうまく表現されていた。番組中盤で、2人が秋山さんの作品について本音で議論するシーンは、粘り強い取材と取材対象者との信頼関係が背景にあるものと大いに評価したい。
大学とはどのような場なのか。芸術とは何のためにあるのか。ひいては学問は何のためにあるのか。そのようなことを考えながら視聴した。このような場が終戦の翌年に公立大学として設立され、それが現在までも存続しているということは金沢の大きな財産であると思う。その貴重な存在を、美大生の日常を切り取ることによって表現できていた。
美大生は金沢では特別な存在で、特に卒業式での変装など破天荒な振る舞いが有名。市民はそのことを笑い飛ばしているだけでなく、どこかで尊敬しながら彼らの未来に期待し、拍手を送っていると思う。そんな美大生を主役としたドキュメンタリー番組は、他局も含めおそらく初めてであり、とても楽しませてもらった。
「逆転バカ」というタイトルは秀逸だったと思う。番組を観始めた頃は、あたかも美大生をそうであるかのように見ていた自分が、最後には自分がそうではないのか、と問われているような気がした。真面目に大学生活を過ごし順調に就職することを目指して大学に入学してくる人たちが、この番組をどのように観るのか大変興味がある。
番組視聴後に物足りなさを感じた。もっと心の動きを追うことで人間性を深掘りしても良かった。例えば、秋山さんはなぜ有名になることにこだわるのか、そう思うようになった背景や、有名になることにどんな意味があるのかなど、その言葉の裏にある思いをもっと引き出せば良かった。同級生や先生など周囲の人たちによる彼らの生き方や取り組みに対する声があると、2人の人間性を理解しやすかったと思う。
過去の出来事を編集して制作する作り方ではなく、未知の行動を起こす3人を素材に、その行動を丁寧に追いかけることによって、新たな番組に仕上げられているので、ドキュメンタリー番組の中でも一段と制作にかける熱意が必要だったと推察される。テレビ制作者も美大生のようにクリエイターとしての意気込みが必要だと再認識した。
インスタグラムで秋山さんを検索したところ、歴史のある「国展」などの入賞を重ねていることがわかり、番組から受ける印象とはかなり違った。取材対象のあらゆる側面を網羅した上で特徴を強調するべきだったと思う。ドキュメンタリー要素が強い番組であるからこそ、視聴者に偏った視点を促すことがないように事実を見極める慎重さや必要性を強く感じた。
ナレーションにおいても淡々と余計な言葉をそぎ落として、個性の違う2人の言葉や姿をスケッチのように並べていく手法自体は好きだが、番組企画書には「常識とは何か、正解とは何かを問いかける」とあり、もう少しそのコンセプトに寄せる工夫があれば視聴者に対して親切だったのではないか。

2、訂正・取り消し放送について

事務局より令和4年5月1日〜5月31日までの自社制作番組放送の中で、上記に該当した番組はなかった旨、報告した。


3、番組に関する問い合わせ、苦情など
令和4年5月1日〜5月31日
までに編成部に寄せられた意見

 ▽令和4年5月お問い合わせ
電話 7件
メール 33件
はがき・その他 0通

「マンスリーNote」放送 令和4年6月26日(日) 午前11時45分〜11時50分(字幕放送)
           再放送 令和4年6月27日(月) 深夜2時44分〜2時50分(字幕放送)

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