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ロボット日本のルーツとも言うべきからくり人形。一視聴者として、大変興味深く見た。壽、松、竹、梅を巧みに書き上げる精巧なカム、しかも木製。操り糸は錯綜。復元はまるでパズル解き。また人形の頭(かしら)は当時の一流の技による、と判明した。台座なども、現代の膝芸家が舌を巻いていた。この人形を作った田中久重翁、無尽灯、雲竜水、和時計、蒸気船も作るという、まるでダビンチかエジソンのような人物。東芝の祖、とははじめて知った。
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番組的には一工夫ほしかった。CGを駆使、人形のメカニズムをもっと分かり易くしてほしかった。また、終盤、万博会場で開かれた”世界からくりコンテスト”のシーンが唐突に出てきた感じで、番組構成上に違和感があった。コンテストの入賞作品の紹介も不充分。つまり文字書き人形の復元と儀右衛門の紹介だけにした方がすっきりした番組になったのではないか。
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3回も見てしまった。大学で工芸を教えているが、学生にも見せたい番組だった。最後に「コンテスト」を紹介したが、逆にハイレベル、完成度の高い「儀右衛門」の素晴らしさが際立った。
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石川県にも大野町にからくり師の大野弁吉が住んでいた。儀右衛門と同時代の人で「茶運び人形」などの作品が残っている。このように江戸時代というのは時間をかけ、無理、無駄をして科学技術、芸術を進歩させたのだなと思う。あの時代は平和な時代。平和が持続すると文化を育てる。その時のスポンサーはどういう人たちだったのだろう。カネとひまを掛けることは現代にはなかなか受け入れられないことだ。 |
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日本のこのからくり人形がアメリカに渡ったのは、南北戦争の頃だ。どうしてアメリカに渡り、誰が買い戻したのか。情報では買い戻しには1千万円程掛かったらしいが、個人なのか、法人なのかを知りたい。
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