石川テレビ



やまもと
もとい
山本
氏(56歳)
現代美術作家

<受賞理由>
受賞者は「塩」で床に巨大な模様を描いたり立体的に積み上げる、斬新な作品をつくり続けてきた異色のアーティストである。
その独創的なスタイルは国内外で高い評価を得ている。
昨年、珠洲市で開催された「奥能登国際芸術祭2020+」では、保育所だった空間を、7トンを超える塩やドローイングで埋め尽くし、注目を集めた。
1966年広島県尾道市に生まれ、金沢美術工芸大学で油絵を専攻。妹が脳腫瘍で他界したことを契機に「清めの塩」に興味を持ち、白く透明な塩の質感に魅了された。塩は湿度の影響で溶けるなど扱いにくいが、その困難さが思い通りにならない命と重なる点も使い続ける理由である。

展示後には参加者と共に作品を崩し、塩を海にまく「海に還(かえ)るプロジェクト」を実施。塩が自然のサイクルに戻り、再び生命を支える糧となって欲しいとの願いも込められている。
受賞者の作品は、消滅してしまう儚さゆえに、今この瞬間の大切さに思いを巡すことができる希有な体験を私たちに与えてくれる。
ニューヨーク近代美術館 MoMA P.S.1、エルミタージュ美術館、東京都現代美術館、金沢21世紀美術館、瀬戸内国際芸術祭、米国巡回個展等、国内外で多数発表。2016年には妻が幼い娘を残して早逝。活動休止時期もあったが金沢を拠点に精力的に活動している。

じょうのり
ひでお
上乘
秀雄
氏(78歳)
農事組合法人能登ふれあいガーデン
「ケロンの小さな村」代表
<受賞理由>
受賞者は県内の高校の校長を退職後、奥能登の耕作放棄地を再開発して手づくりの自然体験村「ケロンの小さな村」を2009年3月に開村した。退職金を資金に農地の取得から荒れ地の開墾、そして遊具、展望台、池などを整備、子どもたちが自然の中で自由に楽しめる絵本のような村を夫婦二人三脚でつくりあげた。
1944年、志賀町に生まれた受賞者は、中学校卒業後、大阪の会社に就職したが、教師になる夢を捨てきれず、仕事をしながら定時制高校に通い、大学に進学、県高校教諭になった経歴がある。町工場に務める中でいろいろな技能の基礎を身につけたこと、そして教師時代の教え子や地域の人々の応援があったからこそできたという。

「ケロンの小さな村」は、農業とガーデンの融合により食べる人・作る人・大地の三者が健康になることを目指す「三者健康農業の実践」と「小規模農家の自立策の模索」を柱にしている。水田や野菜畑、ピザやパンを焼く石窯、子ども工作教室、森の学校、ビオトープや川遊び場などがあり、「君も僕もカエルもトンボもみな村民」を合言葉に、子どもたちが自然や農業体験、生物の観察など、遊びながら環境を学ぶことを追い求めてきた。コロナ禍でも、創意工夫した感染対策を行い、通常どおりの活動・行事を継続している。
稲作に取り組み米粉を製粉。パンやピザに加工し、販売するなど6次産業化にも取り組み、里山での環境教育実践のほか、地域の賑わいにも貢献。2019年には、内閣官房・農林水産省主催の「第6回ディスカバー農村漁村(むら)の宝」に選ばれ、個人賞を受賞し、全国からも注目されている。
 
 
○ITCクラブとは

昭和52年11月、石川テレビ放送が創立10周年記念事業の一つとして県内在住の有識者で構成する「ITCクラブ」を結成、地域の発展と地方文化の向上を目的に以下の事業を行う。

1. 石川テレビ賞の選考、贈呈
2. 講演会の開催
3. その他クラブの目的に沿う事業

令和4年5月1日現在の会員数 162名

○石川テレビ賞とは‥‥‥

昭和53年5月、ITCクラブにより創設、石川県内に在住する個人または団体で、教育文化、産業経済、美術工芸、スポーツ、社会福祉などの各分野で地域社会の発展、向上に貢献、また将来性が極めて顕著なものに贈られる。
候補者はクラブ会員から推薦されたものに限り、同クラブ内で選考委員会を設けて決定する。
昭和53年の第1回から令和3年の第44回までに180個人、15団体を顕彰。

○お問い合わせは‥‥‥

ITCクラブ事務局(槇野)
920−0388 金沢市観音堂町チ−18
石川テレビ放送
電話 076−267−2141

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