2006年4月、第1子を出産。
家庭では妻であり、母であり
職場ではアナであり、ディレクターでもあり…
?足のワラジで頑張ってます!
 
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2008年03月27日
地震取材

この取材で人生観が変わりました。

未だに忘れらない思い出を一つ紹介します。

去年4月、門前町の鹿磯海岸を歩いていたら、

おじいさんが一人、海の底をみつめていました。

「何を見ているんですか?」
「今の時期はワカメが獲れるんだよ」

のぞくと、能登の透き通る海にワカメがいっぱい見える。

「獲らないんですか?」
「みんな大変な時に商売なんか出来ないよ」
「おじいさんの家は大丈夫でした?」
「壁が崩れてグチャグチャだけど、もっとひどい家もあるからね」

聞けば、昨日まで奥さんと二人で
避難所に寝泊りしていたけど、奥さんが病気がちなため、
周りに迷惑がかかるので自宅に戻ることにしたそうです。
「危険」を示す赤紙が張られている自宅へ。

なんて声を掛けたらよいかわからず
口ごもりながら
「地震ってひどいですね・・・」
あぁ、私は何を言っているのだ!
当たり前じゃない!!


そんなバカな私なのに
おじいさんはニコっと笑って一言、
「長く生き過ぎたんじゃよ」。。。


そして言葉を失っている私に
「折角お会いしたのだから、ひどい家ですけどいつでも遊びに来て下さい」
という言葉を残し、自転車に乗っておじいさんはいなくなりました。
仏壇に供えるのであろう畑で摘んだ花を荷台に載せて・・・

お年寄りにこんな思いをさせる日本って何だろう?
本当に豊かなんだろうか?

それより「能登の現状を伝えなきゃ!」と薄っぺらい正義感で
取材をしている自分って何だ?恥ずかしい、情けない・・・

帰り道、車を運転しながらずっと泣いていました。
家に戻って「ママー!!」と飛びついてくる娘を抱きしめるまで
涙が止まらなかったほどです。

別の日、マスコミの連日の取材攻撃に疲れた被災者の方に
「人の不幸を食い物にして!」と罵倒された時よりも
悲しくつらい思い出です。

あれから一年、お休みが取れたらおじいさんに
会いに行こう。



■コメント

竹嶋さん。
似たような経験をしたことがあります。地震ではないんですが、地人に、すこし増幅されて報道された経験があります。

知り合いでもないし、ある意味客観視できる立場のマスコミ。だから、淡々と書いたり・映したり出来るのでしょうが、映されたり・60ぐらいの話を100にされたりしたら、弱い立場の市民は、受動的な立場の市民は何も言えないし何も出来ないのです。その事実を目の当たりにしました。

最近、人をあやめる怖い事件が増えてきましたが、被害者の方はよく声を上げるものだと思います。他に増やしたくないのはわかるけど、そっとして欲しくとも、名前が出てしまう。

報道は事実を映す以上、いいことばかりでないことも、分かるつもりですが、あまりに淡々とテレビに映し出されるのも、仕方なく思う反面、怖さも感じます。

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