第329 回 石川テレビ放送番組審議会 平成15年11 月11日(火)

【出席委員】

委  員  長

中山 純子  
副 委 員 長
山本 松雄  
委  員

定梶 昭三

中川 多津夫
法師 善吾郎

相羽 泰彦

桶谷 千鶴子 若杉 幸平
尾山  碧 谷内江 潤子
ゲ ス ト
和田 行(フジテレビ編成部プロデュ―サー)  
 
以上10名出席
1、審議番組(合評)

1) フジテレビ制作番組「白い巨塔」

   放送日時 : 毎週木曜日 午後10時00分〜10時54分

2) その他

医療過誤の多発する最近の世相を触発する意味でもこのドラマは貴重である。医者のモラルが社会問題化している中で果たす意義は大きい。

久し振りに本格ドラマを見た。財前助教授を演ずる唐沢寿明や教授役の石坂浩二共に見応えがある。当時の原作を忠実に再現するだけでは二番煎じになり、制作者も苦労されているだろう。

25年前に放送された時の田宮二郎の印象が強過ぎる。フレッシュさでは唐沢が勝ってはいるものの、ちょっと線が細い気がする。しかし脇役陣に助けられ、ドラマが重厚になっているのはさすがである。あっという間に1時間が過ぎてしまい、次回が待ち遠しい。最近のテレビはどれもこれも全く同じような印象なので、特に際立つ存在のドラマになっている。
エンターテインメント番組も良いが、この手のしっかりしたドラマ作りが大切なのではないか?このドラマを見ている層の幅も広がっていると思うがどうだろうか?20回以上という本数も最近のドラマにはない長さだ。
医学の世界を借りて、実際のどろどろとした人間関係を余すところなく抉り出していると思う。フィクションの部分も多いとは思うが、大部分はリアルだ。世相の違いを超えて、見る側に迫ってくるものがある。これは山崎豊子の原作が持っている力に拠るところだろう。

手術のイメージシーンに流れる”タンホイザー序曲”にも魅せられた。また、エンディングの”アメイジンググレイス”と、憎い演出だ(笑い)

※ ゲスト出席者に対する質疑応答の中、主なものは次の通り

○手術場面については虎ノ門病院の全面協力によってセットで行なっている。医者の会話や医局員たちのセリフなどは総勢19名(教授・医師)による監修を受けたものである。

○俗に大名行列と言われる教授以下の回診は実際に行っている所もあり、皆無ではない。

○主演の唐沢寿明は片時も台本を離さず風呂場にまで持参するので、濡れてぱりぱりになり、4冊目とのこと。

○喫煙シーンが多いとの指摘は、ドラマの伏線の一つになっているので、今しばらくご寛容願いたい。

 

2、訂正・取り消し放送について
    事務局より平成15年10月1日〜同年10月31日までに上記に該当した番組がなかった事を報告しました。
3、番組に関する問い合わせ、苦情など
 (平成15年10月1日〜10月31日までに編成部に寄せられた意見)

☆10 月お問い合わせ合計約100件

電話(50件)
HP(50件)
はがき・その他(1件)
 
「マンスリーNote」放送   平成15年11月29日(土)11:30〜11:40
           再放送   平成15年11月30日(日)26:40〜26:50

上記テーマに関する概要を番審事務局長より報告した後、定時制小松北高校の宮川冨美子教諭を招き、顧問をされている和太鼓部「きたこう太鼓」の様子やテレビ放送についてのご意見、ご要望を語っていただいた。