2006年1月に三夜連続で放送した『古畑任三郎ファイナル』をもって、多くのファンに惜しまれながらもシリーズの歴史に幕をおろすと共に、その存在が封印された古畑任三郎。しかしこの度、その古畑の原点とも言うべき、彼の中学生時代の出来事を描くドラマ『古畑中学生』の中で、なんと、あの古畑任三郎が一夜限りの復活を果たすことが明らかになった。演じるのはもちろん、田村正和その人だ。
古畑シリーズの誕生から企画を手がける石原隆(フジテレビ編成局局次長)は、「このシリーズにおいては、当然のことながら田村正和さんはなくてはならない存在。なので、春先に田村さんにお目にかかったとき、実は古畑の中学生時代を描く物語を作ろうと思っている、ということをお話したんです。そうしたら、なんだか話が盛り上がりましてね(笑)。その雰囲気に励まされるように、ダメ元で『ちょっとでもいいから出ていただけたら』と、持ちかけてみたんですよ。その場では笑ってかわされてしまいましたが、なんと翌日、『そういうことだったら出演しましょう』というご連絡をいただきまして」と、このファン待望の復活劇実現の経緯を説明する。
『古畑中学生』では、少年時代の古畑が難解なトリックを鋭い洞察力で解き明かしていくさまを描くと共に、田村が実に12年間演じ続けたこのシリーズのメインキャラクター・古畑任三郎の生い立ちや、その人格形成に大きな影響を与えた人物との交流が描かれる。古畑任三郎といえば、事件現場に忽然(こつぜん)と現れ、事件解決と共に消えて行く、その私生活の一切を明かさないキャラクターであったが、これまでのシリーズをご覧いただいた方なら誰しもが「あの行動のルーツはここにあったか!!」と、思わず膝を打つエピソードがちりばめられている。石原によれば、台本を読んだ田村は、「あれにもこれにも、こんな過去や理由があったなんて知らなかったよ」と、笑っていたという。
2006年の“ファイナル”放送にあたってのインタビューで、「こんなに長い期間演じた役は初めてですから、とても愛着があります」と語っていた田村。今回は、その愛着あるキャラクターの原点を描く物語、『古畑中学生』の主役・ヤング古畑=山田涼介に、いわばエールを送る形での出演となった。
田村が出演するシーンは、先ごろ無事に撮影終了。どんな形で登場するのかは見てのお楽しみだが、久々に古畑に扮(ふん)した田村の様子は、「スタジオに入って来られてメイク室から出てきたら、もうそこには古畑任三郎がいました。瞬く間にあの世界観の中に舞い戻ったという感じです」(石原隆)。
本家本元・田村正和が、あのおなじみのテーマ音楽とともに登場すれば、そこはもう、“古畑ワールド”。番組をご覧いただく皆さんも、田村演じる古畑と共に、何の違和感もなく、彼の中学生時代の世界に飛び込めることだろう。待望の放送は、2008年6月14日(土)夜7時から。古畑の母親役として石田ゆり子が出演するほか、中学校の教師役として原田泰造、浅野和之らが脇を固め、さらに、山田涼介演じるヤング古畑のマドンナ的存在として、福田麻由子が出演。独特の世界観はそのままに、知られざる古畑の過去が紡ぎ出されていく。 |