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第12回 「浅野川の流れとともに 〜金沢 梅の橋界わい〜」
藩政期、金沢の浅野川大橋は「江戸の日本橋に似た賑わい」と言われていました。
加賀百万石の栄華を象徴する、庶民文化が花開いた地域だったのです。
  
その風情は今でも色濃く残り、古きよき文化が根付いています。
  
浅野川界わいには、染物、表具、建具などの職人が暮らし、豆腐屋、魚屋、和菓子屋、味噌屋などの個人商店が今も残っており、芸妓が暮らす茶屋街や老舗の料亭が彩を添えています。

川の流れは、その界隈の暮らしを見つめてきました。
そんな地域で、川崎吉雄さん(78)は、妻の文子さんと共に魚屋を営んでいます。父親が始めた店を継いでから50年余り。
  
  

朝7時には、近所の人たちが次々と魚を買いにやってきます。
店先ではいつの間にか井戸端会議が始まることも。
馴染み客にとっては、店先での世間話が楽しみの一つになっています。

昔ながらの自転車で、お得意さんの家を回る川崎さん。
御用聞きも大切な仕事。
  
「お客様の信頼を裏切らないことが生きがい」という川崎さん夫妻は、地域の人たちと絆で結ばれているのです。

高山幸一さん(58)と妻の和子さんは親の代からの豆腐屋。
浅野川界隈で、高山豆腐は有名。
「ちりん ちりん」と鐘を鳴らして豆腐や揚げなどを売り歩くからです。
  
鐘の音が聞こえると、窓から声をかける人、家から飛び出してくる人。
  
幸一さんの鐘は、この界隈になくてはならない、人々の心に響く安心の音になっているのです。

明治20年創業の老舗料亭「金城楼」。
大女将の土屋久美さん(78)はこの料亭に生まれ、子どものころから、両親に“商い”について叩き込まれてきました。
  
  
78歳の今も、老舗の料亭に恥じないよう、陰で料亭を支え続けています。
 
はし袋に季節の絵を描くのは、久美さんの仕事。
古都らしく、四季毎にかける掛け軸や、おめでたい席でのしつらえにも人一倍気を使います。
  
「料亭は日本の伝統文化を守るところ」
老舗の伝統と歴史を繋ぐには、大女将の並々ならぬ努力と心意気があったのです。

番組では、3人の家族の一年を、地域の人々との交流、古くから伝わる行事と共に、浅野川の四季の流れの中で描きます。
  
   
 
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