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第11回 「門前 総持寺 〜700年の伝統と雲水たち〜」
奥能登・門前の総持寺。 この寺には毎年、多くの青年たちがやってくる。
 
静岡県から来た佐藤史樹さん31歳もその1人。
高校卒業後、佐藤さんは自動車整備工場に就職、質素ながらも平凡な生活を送っていたが、ある日、予期せぬ出来事が・・・。
 
佐藤さんが借金の保証人になっていた友人が失踪、その肩代わりを迫られた。
借金の返済のために寝ずに仕事をする日が続いた。
どうして人はこんなに悩み苦しまなくてはならないのか・・・佐藤さんはその理由を見つけたかった。

人が信じられなくなり、失望の日が続いた。
  
そんな時、ある出逢いが人生の転機に― 親戚のおじの葬儀で、一人のお坊さんが話をしてくれた。
「花開いて蝶来る」。

花が開く頃、土の中から青虫が出てきて、ちょうどその頃小鳥が生まれて命をつなぐ・・・。
   
佐藤さんは心を打たれた。
僧侶になろうと決心したのはそのときだった。

総持寺に入ったのは去年3月。寺での生活は思った以上に厳しかった。
  
  
早朝からの座禅。食事の作法。寺の仕事である作務(さむ)。
 
しかし、時間が経つにつれ余裕もうまれてきた。
寺で働くおばさん達とも気心が知れるようになった。
  
寺で生活するうちに自分の人生とは何かを自問自答する日が続く。

寺に入って1年、佐藤さんは首僧(しゅそう)になる式を迎えた。
少しずつ一人前の僧に近づいた証。
式では他の雲水から激しい問答が求められる。
これも厳しい修行の一つだが、佐藤さんは心の安定を感じていた。
  
そして3月25日、門前を大きな地震が襲った。
1年間暮らしてきた思い出の座禅堂も倒壊寸前。人の無力さを改めて思い知った瞬間だった。

番組では1年間にわたり、総持寺を取材。
美しい四季の移ろいと共に雲水たちの修行風景を迫力ある映像で伝える。
  
  
   
 
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